#65 生産性向上につなげる、やらないことを増やす技術(2024/04/08)
先日、私の職場にも新入社員を迎え、ぜひ仕事の全体像を見るようにしていただきたいというnoteを書きました。
最近、若手エンジニアのAさんから「この仕事終わる気がしないです。。。」と相談を受けた時の話を紹介します。
新入社員の方が仕事を学ぶ際の参考にもなるかと思います。
〇仕事が終わらない理由
Aさんから相談された仕事は私がアサインしたもので、確かに結構大変なものでありますが、開発力のあるAさんならサクサク進められると思いアサインしていました。
話を伺うと、終わる気がしない理由の一つはアレもコレもやらないといけないと考え、気持ちが憂鬱になり手が動かせていないことでした。
流石Aさんは影響範囲の調査がしっかり出来ています。が、過剰な機能の実装を前提とし、やることを膨らませていました。
〇生産性の考え方をアップグレードしよう
生産性とは投下したリソースに対する生産量です。リソースはエンジニアの稼働です。生産量は沢山の機能を作ること(アウトプット)と捉えられることが多いのですが、機能によって提供する価値(アウトカム)が本来の生産量にあたります。
Aさんのように若手のエンジニアにありがちなのがアウトプットを増やすために研鑽を積もうとすることです。
少ないアウトプットで多くのアウトカムを実現する方法を見つけるというアプローチが生産性向上につながるという視点が抜けているのです。
要件を満たし、少ないアウトプットで、アウトカムを最大化する前提で考えると、アレもコレも不要かもしれないよね?アレもコレも実装するのでなく、不要と出来るように調整しようと。という会話をして、Aさんも「いけそうな気がする」と前向きな気持ちを持てたようです。
〇生産性を下げるアプローチになっていませんか?
以前にも顧客の要望をそのまま受け入れてしまう御用聞き営業では良いシステムが作れないというnoteを書きましたが、こちらは顧客の課題を解決できる適切なアウトカムが実現できるかわからない機能をアウトプットとしてしまう点に問題があるというものです。
見積もりの観点での適切なアウトプットの見つけ方についてもこちらのnoteで触れているので、ご参考になれば幸いです。
ということで、新入社員や若手の方向けの生産性向上の考え方について書いてみました。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。