#118 マネージャーはすぐに縦パスを付け直せ! ~銀の弾丸などない~
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
今回はサッカーで例えるマネージャーの続きです。
前回の記事はこちら。
今回のiwasaki さんのこちらの記事で触れられている横パスでなく縦パスをつける勇気に関連します。
〇銀の弾丸など存在しない意思決定の難しさ
ソフトウェア工学には、魔法のようにすぐに役に立ちプログラマの生産性を倍増させるような技術や実践 (特効薬) となる「銀の弾丸」(Silver Bullet)はない、という概念が広く知られています。
難易度の高い課題に直面した時に、「こうあるべき」や「これがあれば良い」といった解決した状態を思い浮かべるたけでは解決しません。
銀の弾丸はないのです。
私のプロダクトチームも、今まさに多くの課題と向き合っています。
私のチームが所属する事業部の長たちも事業全体としての舵取りに難航している状態です。
我々のレイヤーで意思決定していくためにも、この難しい状況であっても長たちの意思決定を求めたくなります。
しかし、現実として単一の意思決定で何かが変わるという程シンプルな状況は少ないかと思います。
多くの具体的な意思決定とアクションを繰り返し、積み重なった大きな意思決定を合理的な正解になるよう押し進めるしかありません。
必要なのは視座の高さです。
視座の高さについてはこちらの記事で触れています
「戦術はメッシ」というだけでは何も解決しないのと同様に、自分のレイヤーでの意思決定を正解にしていき、上位のレイヤーの意思決定を促していくことが必要です。
〇”鉛”の弾丸を打ちまくれ!
銀の弾丸はない。
では、どうすればいいのか?
鉛の弾丸を撃ちまくるのです。
Iwasaki さんは、マネージャーはFWから落とされたパスをすぐに縦に入れ直してカバーに入り、ゴールするまで頻度高く繰り返すべし。必要なのは慎重な検討でなく果敢な試行錯誤であるという趣旨の指摘をくださりました。
必殺シュートなどの銀の弾丸を時間をかけて検討しても何も変わりません。
難しい状況でも視座を高くし、意思決定とアクションを繰り返す。
その中で得た知見や実現した改善を元に、現場・チームの意思決定を自分の上司にどんどん上げていき、上司の意思決定をアシストを狙っていく。
そしてゴールに直結するようなキーパスの回数を増やしていくことが、銀の弾丸の代わりとなる鉛の弾丸を撃ちまくることになります。
良いパスについて慎重に検討するのでなく、基礎練、パス練、シュート練、チーム練など、ひとつひとつの積み重ねの中でも新たなチャレンジという思考錯誤を繰り返した先に勝利があるのだと思います。
〇必要なのは把握と勇気
キーパスの頻度を上げるのに必要なのは、やっぱり徹底的な把握と勇気です。チームの状況を徹底的に把握することで、有効な試行錯誤に取り組むことができます。
チームの状況、プロジェクトの状況を徹底的に把握したうえでの意思決定を勇気をもって上司にパスします。
カウンターを食らうことも覚悟しつつ果敢にゴールを狙ったパスを繰り返すことで、次第に決定的なキーパスがどんどんつながるようになります。
互いにギリギリを責めることで要求を出し合い、ぶつかることもあるかと思います。
それが強い信頼関係を作り、より強いチームを作ることに繋がるでしょう。
ということで、徹底的に把握し勇気を持って、鉛の弾丸を打ちまくることが、難しい意思決定を正解させられる。という話でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。