#127 カジュアル面談にカジュアルな気持ちで臨むな
こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。
タイトルから誤解されてしまうかもしれませんが、カジュアル面談を受けにきて下さる方へ物申したいわけではありません。
採用側としてアトラクトの意識を高めたいという話です。
最近、採用活動に力をいれております。
採用側の視点で、候補者の方とのマッチングをはかるためのポイントについても考えました。
今回は、弊社の内定者をアトラクトするためのカジュアル面談についての話です。
〇アトラクトのためのカジュアル面談
選考に入る前に、企業と候補者がざっくばらんな対話を通してお互いの理解を深めるための場として、カジュアル面談があります。
弊社では内定を通知した後に他社を検討中かもしれない候補者をアトラクトするためにカジュアル面談をさせていただいています。
先日も、弊社と他社で迷っている方をアトラクトするためのカジュアル面談を行いました。
その方は25期新卒の方で、どのような仕事が出来るのか、どのようなキャリアを歩めるのかを真剣に考えており、最適な選択をするための情報収集としてカジュアル面談を申し込んでくれました。
1時間のカジュアル面談の中で様々な質問をしていただき、すべての質問にご納得いただけるような回答が出来たとは思っていますが、あとになって果たしてこれで良かったのか?という気持ちになりました。
〇候補者の質問に答えるだけで良いのか?
カジュアル面談の前は、なぜ弊社に興味を持ってくれていて、他社とどういう点で迷っているかを深堀りしながらアトラクトするつもりだったのですが、あまりに沢山の質問を用意してくれたため回答するだけで満足してしまっていました。
それだけ質問をしてくれ、回答に対して非常に良いリアクションをして下さるので、弊社へ強い興味を持ってくれており、詳細な情報をお伝えし不安点を解消することで、弊社への志望度が高まっていると感じていました。
しかし、ひたすら質問に回答している間に、この質問はあくまでも最適な選択をするための情報収集でしかないよな?と思ってきました。
面談の最後の方で、弊社ならではのストロングポイントをお伝えし「そういう面白さもあるのですね!?」と弊社への興味を強めていただくことは出来たのですがタイムオーバー。
もっとアトラクト出来たのではと、反省しました。
〇選ばれるのでなく「選ばせる」
このスタンスが弱かったのが反省点です。
質問に答えながら、なぜその点が気になるかと絡めて他社との比較ポイントや重要視しているポイントを見極め、よりアトラクト出来る情報を伝えることで「選ばせる」動きが出来たはずです。
もちろん押し売りっぽくなるのはNGです。
重要なのは新たな判断基準を提供できることかと思います。
弊社でも他社でも十分にご活躍いただけそうなポテンシャルを感じさせる方であり、収集した情報を整理しご自身の中で合理的な判断が出来ると思います。
ただ判断するための情報を提供するだけでは、その方の視点での合理的な判断として弊社を選択いただけるかどうかは、こちらには全くわかりません。
そこで、弊社のストロングポイントが他社では体験するのが難しく、その体験が今後のキャリアにどのようにプラスに働くのかをお伝えし、新しい判断基準をお渡しすることが出来れば弊社への志望度を上げることが出来たのかと思います。
これは優秀な営業の方は普段からやっていることかと思います。
私もそんな営業マンと出会ったことがあります。
妻と一緒に結婚指輪を買いに行った際に、二つのアイテムで迷いに迷っていて「今日買うのはやめてゆっくり考えようか」という雰囲気になった時です。その営業マンが「お客様は今、指輪を上から見ていらっしゃいますが、他の方がお客様がつけている指輪を見る時は横から見ることも多いので、横からの見え方も比べてみて下さい」と新しい判断基準をスマートに教えてくれました。
どちらが良いか迷っていたところ、自分達では気づいていなかった新しい判断基準が加わったことで、その場で決めることが出来ました。
「今買えよ」という押し売りのニュアンスがまるでなく、素晴らしい営業テクニックだなと感心したものです。
カジュアル面談であっても、営業力は重要ですね。
ということで、カジュアル面談にカジュアルな気持ちで臨んでしまい、アトラクト不足を感じてしまったことに反省したという話でした。
選ばせる意識、場の価値を最大化する気持ちを忘れないようにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。