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#263 何を作るのか、どう作るのか、年の瀬に振り返る

こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。

あなたの仕事は「何を作るか」それとも「どうつくるか」どちらでしょうか
年の瀬に自分の仕事がどちらであるかを振り返りました。

最近、近所で家が沢山建っています。
道を挟んで建売住宅と注文住宅の家が出来上がる様子を見ながら、同じ家づくりでも全く違うことに気づきました。

家作りの現場作業者に当てはめると、建売がどう作るのか、注文住宅が何を作るかです。
それぞれの違いについて見ていきます。


〇家が建つ早さ

建売はあっという間に建っていました。ただの空き地が、気づいたら5,6この区画に分けられているなと思ったら、その1か月後には出来上がっていたのではないでしょうか。本当にあっという間でした。

一方で注文住宅は着工は早かったのに数か月経った今もまだ完成はしていません。既に人は住んでいますが、駐車場にはコンクリートの代わりに土の上に鉄板を敷いた状態など、まだまだ手を入れる必要があるのがわかります。

建売は工場でパーツを作り、現場で組み立てるという手法が採用されているから、早いという話を聞いたことがあります。
設計段階などの様子はわからないので、単純な比較は出来ませんが、現場の作業時間には圧倒的な差があります

どう作るのかというのは、早くローコストで作る方法に向き合うということです。

〇画一的かオリジナリティがあるか

建売では5,6建が全て同じ様な見た目です。当り前ですが、注文住宅は全く異なります。

建売はコンパクト、シンプル、機能性を備えており、価格もお手頃。それが、短期間での工期で建てることが可能な要因であり、そのような要件を求める買い手がターゲットであることがわかります。

一方で、注文住宅の場合は、施主の趣味・嗜好が現れます。オーダーメイドな分、工期は長く、工賃もお高くなります。

何を作るかというのは、高くても満足出来るものを探ることに向き合うことです。その上で、現実的な期間や費用で実現することが求められます。

〇現場で働く人の見た目や雰囲気

現場で働いている方々の見た目や雰囲気もかなり違いがあるように思いました。
建売住宅は比較的若く、ヤンチャッ気のある方々がテキパキと作業されていました。一方で、建売住宅は比較的年齢が上で熟練感のある方が多かったように思います。

また、注文住宅では現場で施主と施工主と現場の方が話しているシーンを何度も見かけました。工事の状況を確認したり、細かい部分の詰めをしていたのかと思います。施主とのやり取りがある分、現場の方にも外向きの雰囲気があったのだと思います。

〇求められる技能

家づくりのことはわからないのですが、システム開発の現場と照らし合わせると、同じ家づくりでも現場の方に求められる技能は異なるはずです。建売では短い工期で完成させる技術面が重視され、注文住宅では技術に加え顧客の要望を具現化する力、「作るものを決める力」が求められるのだと思います

建売住宅を作る場合には「何を作るかを決める力」が不要というわけではありません。その能力は現場以外の部署、もっと上流側で求められます。上流で作るものを決め、下流である現場はそれを早く、高いクオリティで作る。どちらが上ということではなく、役割の違いがあるだけです。

一般的には年次の上の人が上流を担うことが多いですが、それは上流は幅広い知識や経験が求められるためです。下流で求められるのは深さであり、年次が若くても深さを身につけやすいので、まずは下流から入ることが多いのです。

〇自分がバリューを発揮するポイントを考える

前置きが長くなりましたが、本題です。
家づくりでもシステム開発でも、同じものづくりですが「何を作るのか」に向き合う上流と「どう作るか」に向き合う下流では、役割が異なるため、求められる能力も得られる経験も異なります。

あくまでも私の印象ですが、建売住宅では上流と下流でハッキリと役割がわかれます。注文住宅では、現場の人が上流にも下流にも関わります。同じものづくりであっても、組織によって得られる経験が異なります。

これは同じ組織であっても、事業の内容が変わると、役割や得られる経験も変わってきます。私の職場は、元々は一人のエンジニアが上流から下流までフルサイクルに関わっていました。

事業や組織の拡大に伴い、エンジニアは下流寄りに営業が上流寄りに役割分担が進みました。
エンジニアと営業でフルサイクルに関わっていたのが、それぞれで分業しながら責務を全うすることが求められ、人によってはうまくバリューを出せなくなることもあります。

つまり、今の自分に求められる役割と、自分の持つ技能のミスマッチが起きないようにするのが大切です。

〇何を作るのか、それともどう作るのか

求められる技能は「何を作るのか、それともどう作るのか」によって大きく変わり、得られる経験も全く異なります。

そのため、どちらの役割を担いたいのか、もしくはどちらもやりたいのかを明確にし、身を置く場所を選ばないといけません。


日々の仕事の中では組織の変化に気づきにくくいですが、年の瀬に落ち着いて自分の仕事を振り返ってみると、求められる役割と自分が求める役割のギャップがあることに気づけました。

私は何を作るかにしっかり関わりつつ、自分で作りたい。顧客と直接話して課題を深掘りして、運用面や費用面に加えシステムの拡張性などの全体最適を探り、実現していくのに面白みを感じパッションが湧きます。
そういう環境に身を置く努力をしようと思います。

年の瀬にみなさんはどのような振り返りをされていますでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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