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#206 掃除をすると仕事をコントロールできる

こんにちは。 IT ベンチャーエンジニアのこへいです。

最近、牛尾剛さんの「世界一流エンジニアの思考法」という本を読みました。

この本はMicrosoft のシニアエンジニアである牛尾さんが一流のエンジニアが集まるチームで働かれている牛尾さんの視点から、彼らが高いパフォーマンスを発揮するために実践しいてる仕事術についての本です。
最近仕事をコントロール出来ていないと感じていた私に与えてくれたヒントについて紹介します。

〇掃除で「人生をコントロールする感覚」を取り戻す

本書の中で、私が印象に残ったのは

掃除で「人生をコントロールする感覚」を取り戻す

という章でした。

牛尾さんは長い間、自分の人生をコントロール出来ていないから脱却したいという思いがあり、ハーバード大学のショーン・エイカー著「幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論」に書かれていた「幸せを感じるから成功するのであって、成功したら幸せになるわけではない」、という研究結果が大きなヒントとなったようです。

人が幸福を覚えるのは「努力→成功→幸せ」ということではなく、「心のあり方や気分がポジティブである時に頭もよく働き、やる気も生じ、結果的に物事がうまくいく」のだという。研究者たちは幸せが人の成功の指標となる重大な結果に先行すると断言しています。

その本では、ポジティブな感情が生じやすい環境を作る大切さが示されていたので、ふと掃除をしてみようと思い、部屋が片付くと自分の頭が整理されている感覚を手にしたそうです。
さらに、頭が整理されるにつれて、自分の家が常に散らかっているのは色々なものを完了してないからであると気づいたそうですね。

山積みになった郵便物、洗濯だけして放置された洗濯物、麦散らかした服や下着こってり汚れた食器や食材が山積みのキッチン。これらは全て完了していないタスクの塊でした。触りだけやって最後までやりきらないから、部屋が散らかっていくし、後でやろうと思うからいつも気が散ってしまうし、物が多すぎるから、やるべきことを目に入らない。

そこで意を決して何かをしたら必ず完了まで一息にやるように意識したところ、部屋が散らかることもなくなり、これまで未完了だらけだったから、余計に脳が混乱して仕事のコントロールを失っていたたのが、コントロールできる感覚が生まれたとのことです。

〇未完了タスクを抱えすぎて頭がつかれていた

最近私は仕事に忙殺され、頭がボーッとする状態が続き、非常に生産性が悪い日々を過ごしています。何をやるにも気力が湧かず、休憩時間にもついスマホで動画を見るなどしてしまい余計に疲れる毎日です。

掃除から人生のコントロールを取り戻すという展開には無理やり感がありましたが、完了まで一息に終わらせるというのには納得しました。

私はプロダクトマネージャーとして、プロダクトに関わる様々なプロジェクトやプロダクトチームのマネジメントをしており、営業やチーム内外のエンジニアから毎日様々な問い合わせがきます。

チームの運営の改善や私自身の開発タスクを進める際にも、slackでどんどんメンションが飛んでくるので、作業の途中でも気になり返信してしまいます。
まさに、未完了タスクがどんどん積み重なっていく状態です。
返信をして、自分の作業に戻って、また返信や別の問い合わせがくるのに対応しての繰り返しで、全く自分の仕事をコントロール出来ている気がしません。slackの返信をしながらも他のタスクが気になり集中力がどんどん奪われていき、脳に疲労が溜まっていたのを実感します。

逆に気分よく仕事が出来ている時は、意図せず開発などに集中してslackに気づかずにひとつのタスクをやり終えてスッキリしてから次のタスクに取り掛かっていました。

slackの返事が数時間遅れて困る場面は実際のところあまりないはずです。一つの仕事が完了した合間に返信するだけで、脳疲労も軽減でき生産性があがるので、完了を優先すべきでした。

〇定時上がりで生産性が向上する

本書では生産性を上げたければ定時上がりが効率が良いとも述べられています。長時間労働はかえって効率が悪いというのには2つの理由があります。

一つは長時間働いても学習に繋がらないからです。
長時間働いて多くのアウトプットを出したとしても能力は向上しません。つまり、生産性自体は上がらないのです。
生産性を上げるためには、学習の時間を設ける必要があるため、定時で上がって学習する方が生産性が上がるということです。

もう一つの意味は、長時間労働はサステナブルではないということです。
長時間働くと脳が疲れます。ストレスも溜まり、集中力が散漫になるため、生産性を阻む原因となります。さらに長時間労働を続けると心身に問題をきたします。定時上がりによって脳疲労が溜まった状態を回避できるため、生産性が向上するのだと。

定時上がりを実現する具体的な手法としては、タイムボックス制が推奨されています。例えば5時になったら仕事が途中でも、どんなにきりが悪くても、すぐに仕事はやめる。いつのまにか時間が過ぎてしまわないように、5時きっかりにアラームをセットするそうです。

絶対に時間をオーバーすることはないよう、しばらく無理やりにでもタイムボックスで生活してみたら、頭が冴えて生産性が上がったそうです。さらに朝起きてから就業前までの数時間を学習の時間に充てることで仕事への理解も高まり、実働時間が減ったのに、生産性は落ちるどころか、いきなり上がったという感覚を得たそうです。


大前研一氏も何かを変えたいときは、「住むところ」「付き合う人」「時間配分」のいずれかを変えるべきで、それ以外は意味がないと言っています。
5時上がりはちょっと難しいですが、時間を区切って仕事を無理やりでも終わらせること、ひとつの仕事を完了までワンセットでやりきること。

この二つを実践し、現状の生産性の低い状況から抜け出してみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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