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#194 1%の人になるための仕事の作り方・作らせ方

こんにちは。ITベンチャーエンジニアのこへいです。

「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」でサラリーマン志向の中で「100人に1人のレアな人になるための条件」として、「会社で作業をする人か、仕事をする人か」という視点があります。

本書では仕事を作るというマインドセットの作り方や成長するために適した環境の選び方について述べられています。

私は裁量のある環境を求めて10年以上前に現在勤めているITベンチャー企業に新卒で入社しました。まだ若い組織であったため、期待通り裁量のある仕事をすることができました。

現在も個々人に裁量のある組織ではありますが、組織の規模の拡大や事業の多角化に伴い意思決定の難易度が上がり「個々人で仕事を作る」ことが難しくなってきたように感じます。

今回は仕事を作るというマインドセットについてかみ砕き、マネージャーがメンバーに仕事を作るアクションを求める際のタスクのアサイン方法について考えました。



◯仕事を作るレアな人になるためのマインドセット

与えられた作業を仕事に変えるには

レアな人になる、すなわち会社にとって替えのきかない希少性のある人材になるには、仕事に取り組むマインドを根本から変える必要があります。
つまり、与えられたことをこなす「作業」を自分から主体的に取り組む「仕事」に変えるということです。

システム開発の現場においては、たとえ任せられたのが特定の機能の一部であっても、与えられた仕様を満たす実装を行うだけでなく、システム全体との関係性やプロジェクトの状況を考え、なぜその仕様に決定したのかを理解して実装するということです。

どのような意思決定を経て仕様が決定されたかに目を向けることで、システム設計やプロジェクトマネジメントについても学ぶことができます。全体を俯瞰して学んだ上で、機能に何が求められるのかを考えて実装すれば、それは「作業」ではなく「仕事」へと昇華します。

与えられた「作業」をプロジェクトの全体像から捉え、自分なりに「仕事」に変えていくマインドを持って日々の業務に取り組むことで、仕事の質や成長のスピードは大きく変わってきます。

作業をこなす人と仕事を作る人の間には、いくつかの段階があります。

  1. 指示をきっちりこなす

  2. 指示を受けてタスクの背景を考えて対応(相手思考)

  3. 積極的に仕事を拾いにいく

  4. 仕事を作る

  5. 経営者目線を持つ

その組織の勝手がわからないうちは与えられる仕事をきっちりこなすことから始め、数をこなすことで全体感を掴んでいき、自ら仕事を作れるようになります。経営者目線を持つというのは、自分のチームだけでなく顧客や関係するチームとの関わりを積極的に持ち、より影響範囲の広い仕事を作っていくということです。

このようなマインドセットを持って仕事を作ることが自身の成長につながります。

仕事を作る機会の多い環境を選ぶ

また、このような裁量が与えられる環境を選ぶことも重要であり、成長が見込まれる中小企業(社員100~1000人規模、売上1億円から100億円規模)に入ることが、ビジネスパーソンとしての成長を促す近道です。

成熟した組織では安定的に運用することが求められます。さらに大企業では決まったレールがきっちりと敷かれ、ジョブローテーションも決まっているため、責任と裁量のある大きなプロジェクトを丸ごと任せてもらうには、何年もかかるでしょう。

一方で、成長しているベンチャー企業は裁量のある環境である可能性が高く、エンジニアとして強いビジネスパーソンになるにはおすすめしています。

◯仕事作りのマインドセットを促すタスクアサイン

タスクを通して全体感の把握を促す

仕事を作るには、俯瞰して全体感を捉えゴールから逆算してアクションを積み重ねることでもあります。

組織が大きくなっていくと「全体」のスコープが大きくなり、関係者も多くなるため、現状把握のためのキャッチアップ負荷が大きくなります。
組織の拡大に合わせて適切な粒度に責任や役割を分割することが求められますが、目の前の事業を進めながら組織設計・改善を進めることは難易度が高く、現場メンバーの頑張りで何とか耐えるということが起き得ます。

そのような状況では、うまく仕事を作れないジュニアメンバーが生まれるのは仕方のないことです。
ジュニアメンバーのマインドセットを変えるためのマネージャーの役割が重要になります。

プロジェクトの全体感を理解し自ら仕事を生み出すようなアクションを求めるには、以下の要素が必要です。

  1. システムの設計、プロジェクトの目的や状況を共有すること

  2. 責任の範囲と期限を明確にしてタスクをアサインすること

  3. 作業ではなく自分で考えて仕事をすることを求めること

  4. 完璧を求めず、マイルストーンを区切ってアウトプットを共有してもらうこと

  5. 失敗しても良いと伝え、チャレンジを賞賛すること

これらを満たすようにタスクをアサインし、フィードバックを与えるコミュニケーションを繰り返し、仕事を作るアクションを浸透させます。

責任と挑戦の機会を与える

責任と挑戦の機会を与え、脳みそに汗をかく経験をしてもらうことが重要です。

また、頻繁に声かけをしてチャレンジを促すことも忘れてはいけません。


ということで、今回は100人に1人のレアに人になるためには、仕事を作るマインドセットが必要であること、チームメンバーが仕事を作れるようになるためのマネージャーの役割についてお伝えしました。

組織が小さいうちはマネージャーにこのような役割は求められていませんでしたが、組織の拡大に合わせてマネージャーの役割が大きくなる典型的な事象でもあるかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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