熊は悪者なのか?北海道民と生態系についておしゃべりした夜のこと。
「まちに熊とか出たりするんですか?」
「いや、帯広はないね。山とまちがきちんと分かれているから」
「山とまちがわかれてる?」
「山とまちに隔たりがちゃんとあるから、まちまでこないんだよ」
宿泊したHOTEL NUPKAは一階がちょっとしたカフェになっている。
夜はバーにもなっているので、マスターに気になっていた熊の話をした。
北海道に1人で行くといったら、なぜかわたしの周囲は決まって「熊に気をつけなよ」と言う。
え、そんなに熊でるの?
たしかに今年は熊のニュースが多い。
山登りも行く予定もないのに熊対策の記事を読んでいる。
どうやらゆっくりと後ずさりするというのが有効な手段らしい。
「ヒグマはかわいいもんよ。とうもろこしが好きみたいなんでね、熊が食べたあとは円になっているのよ。絵本にでてきそう」
熊はめったに人を襲わないそうとのこと。
熊も人と遭遇すると驚いてしまい、人が何か突如し行動に反応してしまうそうだ。
世の中のニュースをみていると、熊だけが悪者になっている。
「鹿もさ、増えたから殺したり。昔はオオカミが増えて鹿が少なくなったからオオカミを殺して、そしたら鹿が増えて。人間が介入することで生態系が変わってしまう。そして、介入し始めたらずっと介入し続けないといけない。」
縄文人は自然の一部としてしっかりと生きている。
自然と共存するとはなにかということを北海道で考えさせられた。
そんな話をしたあとに行った帯広動物園。
いろんな感情が入り混じった。