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感情って何なんだ?みんぱく『日本の仮面』をみて
「〇〇に生まれ変わりたい」
誰しもが一度や二度は思ったことはあるのではないだろうか。
手っ取り早く変えられるアイテムがある。
それは仮面だ。
太陽の塔に感動してたどり着いた国立民族学博物館。
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トーテムポールにお出迎えされながら
2024年6月11日まで開催してる『日本の仮面』展を訪れた。
![](https://assets.st-note.com/img/1714987175013-fLqf3oRQmt.jpg?width=1200)
「写真は禁止です」
入口から「これはぜひ写真に収めたい」という遺物が展示されていた。
歴史を積み重ねてきた仮面たちに対峙できる空間がそこには広がっていた。
さて、仮面とはなんなのだろうか。
縄文時代から仮面があると言われている。
縄文時代の仮面といえば真っ先に思い浮かぶのは「仮面の女神」だろう。
縄文時代の仮面(樹皮や皮革などの腐って残りにくい素材をもとに製作された事例をのぞく)は140点ほど発見されています。その内訳は土製が120点強、貝製が10点強、石製が数点です。今のところ縄文時代の仮面は中期が最古の事例です。出現の理由の一つとして、縄文時代の代表的な儀礼の道具である土偶の顔面表現が中期になると目や鼻、口というように充実しはじめることと関係がありそうです。
縄文時代の仮面は儀礼で使われたと予測されている。
もし儀礼で使われていたとすれば、何かを表現していたということにならないだろうか。
たとえば、動物など仮面をつけることで人間以外と同じ姿になり、自然への畏敬の念を伝えていたことはないだろうか。
縄文時代からの仮面の歴史の歩みをたどるごとに謎は深まるばかりだった。
「仮面って何なんだ」
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そんな疑問で頭がいっぱいになったとき、仮面をつけたような感覚になれる体験があった。(これはぜひ体験してほしい)
「ぜんぜん周りで何起こってるか見えへん」
当たり前であるが、左右の眼を合わせると180度以上ある視野幅が極端に狭まる。この状態で踊りなどで何かを表現しようものなら、わずかに見える範囲の情報が頼みの綱になる。
「あ、あえて視野が狭くするってことか」
考えすぎだと思うが、時には「フォーカスして見つめることも大事さ」を伝えているかもしれない。
最後の仮面コーナーは、いろんな表情の仮面が展示されていた。
「人間は本来こんなにも多くの感情を抱えているのではないか」
感情は主に喜怒哀楽の四分類にわけられる。
だが、喜と怒の間にも感情があり、言葉では表せないものを見事に仮面は表現しているように思えた。
人間より人間らしい。
人の感情を喜怒哀楽といいますが、心理学では驚き、喜び、怒り、恐怖、悲しみ、嫌悪の六つを基本感情とします。これらは単独で表出されることはなく、複数の感情が混ざりあった混合感情として表出され、それは30種類余りになります
仮面は、自分という存在を隠し、時には動物、死者、霊鬼など何者かに変身した気持ちになれる。
そのとき大切なのは、揺れ動く感情、心も一体になれることではないだろうか。先人たちが、仮面をつけて人間以外のものになることで、自然と一体化し、人間と自然のバランスを保ってきていたのかもしれない。
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![縄文ねぇさん こはる](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127018777/profile_1b39d23fdadf750e7ab4344416565d90.jpg?width=600&crop=1:1,smart)