見出し画像

緘黙症のこと

場面緘黙症と一言で言っても、原因や症状はさまざまなで発達障害と併発する場合もあるようですが、私の場合は、ただ極度の緊張が原因だと自己分析しています。

小・中学校時代の発表や音読は、強制的に当てられた時だけ必死にがんばっていましたが、どんなに声を絞り出そうとしても、誰の耳にも届かず、「聞こえませーん」と言われ続けました。

家では普通に出せる声が、家以外だと自分の耳の中にこもるだけで、外側に出ていかないような感覚でした。

「なんでしゃべらないの?」「『あー』って言ってみて!」などと、声が出せないことばかり注目されましたが、体も氷のように固まってしまい、声を出すどころか、動くことも思うようにできませんでした。

休み時間も自分の席から動けず、小学校高学年の時に教室でおもらししてしまったことが、緘黙症がらみの私の最大の黒歴史です。
この動けない症状も、「緘動」という症状名があるそうです。

なぜそんなにも物心ついた頃から極度の緊張に襲われていたのか。
これもまた自己分析でしかありませんが、幼い頃からHSP(HSC)の特徴に出てくる「感受性が強い、刺激を受けやすい」などの症状を異常に強く持っていたからだと思います。
HSPは話題になりすぎて、良い印象を持たれなくなりつつもあるので、あまりこの言葉で表現したくありませんが、外界の刺激を強く感じ取り、圧倒されてしまっていたのだと思います。

学校では四六時中ガチガチに固まっているような生活だったので、帰ったら毎日ぐったり疲れ果てていました。元気に騒いだりはしゃいだりしている同級生を、異星人のように感じていました。しゃべれない私は誰とも仲良くなれなかったから、異星人は私の方で、いつもとても孤独でした。

なので今は娘たちが、初めてできた親友のような生活を送っています。金銭的にとても大変ですが、ワイワイ好きなことしゃべれるって本当に楽しいなぁと日々感じています。

いいなと思ったら応援しよう!