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『自分のことは話すな』

というタイトルの本が話題のベストセラーになっているらしい。
私も最近タイトルと同じようなことを感じていたところだったのでタイトル買いしてしまった。
基本、他人に対してそこまで関心を持っている人は少ないと思う。むしろ個人のごく日常におけるプライベートな詳細は大半の人にとっておおよそ興味のない話題なのかもしれない。もちろん仲の良い者同士ならコミュニケーションとしての1つの話題になるのだろうけれど。

ただ、話す内容によってはあまりよろしくない方向で意外性を感じることがある。それはその人に対して自分がいだいていたイメージと違うという意味で。イメージと現実は違っていて当たり前であり、人は色々な面をもっているというのは頭の中で理解していても心で感じるものはそう割り切れるものではない。

そういう意味で、自分の情報や思想を相手を選ばずにとりとめもなくさらけ出すのはかなりリスキーなことのように思う。古来から『言わぬが花』という諺があるが、まさにそういうことなのだろう。

職場でも友人関係でもトラブルになるのは決まって何気なく口にした、誰かにとっては無神経とも受けとめられがちなひとこと。それは相手にとって触れられたくない話題であったり、あとは学歴や容姿、家族や職業などの遠回しな自慢であったりだろうか。これはSNSでも共通することで、ほとんどの人は大人なので黙認するけれど、人は敏感にそういうものは感じ取っているものだ。と思うことが続いていたのでさっそく興味津々で話題の本を読んでみた。

読んでみたのだけれど.....
うん?....なんだか思っていた感じとちょっと違う?
いや、だいぶ違うかも。

なぜだろう、何かが少しずれているような。内容が常に上から目線で語られているのも気になる。飲食店の店員さんに対しての批判もしかり。
食事中、口の中に食べ物が入っている時に問いかけられるのは確かに困ることではあるけれど、まぁ...タイミングの悪い店員さんには違いないのかもしれないけれど...けれど厳しすぎない⁉︎(困惑)

半ばまで読んだところで、この本はもういいかな〜と一度閉じたものの、とりあえず最後まで流し読みして息をついた。

こういうハウツー本は参考にすることも多々あるけれど、今回は「何を話して何を話さないか程度は心の片隅に留めておこう」くらいにひとり頷く。あと、話す時は相手をよく見て話しかけるタイミングにも気をつけようとも。(これは仕事中は特に大事)

そもそも自分についてのことを誰にも誤解のないよう話すのって難しい。私は話術にも長けてない自覚がある。
しばらくは今までどおり聞き役を楽しみ、尋ねられたことには答えるスタイルになりそうだ。消極的に見えるかもしれないが、少なくともそれが私のこれまでの人生の中で1番心地よい人間関係を築いているようにも思うのだ。

Look at me
Who am I supposed to be?
Who am I supposed to be?
Look at me
What am I supposed to be?
What am I supposed to be?
Look at me
Oh, my love
Oh, my love

僕を見て
僕はどうなればいい?
僕はどうあるべきなんだろう?
僕を見て
僕はどうあるべきなのか?
僕はどうあればいい?
ねえ 愛するひと

『Look At Me 』  John Lennon

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