仕事をがんばる理由なんて、これ1つだよ
「あれ、もう金曜日なん?」
やることが多すぎると時間感覚がバグって、1週間が1日くらいの感覚で過ぎていくときがある。
その感覚×4
それが6月だった。
月末に大きなプレゼンが控えていて、効率重視・定時退社を掲げている自分も、さすがに残業をする日々が続いた。
通常業務の合間を縫って作り上げた資料を上司に提出すると、フォントの色を間違えたのかと疑うほど、真っ赤になって返ってきた。
それが一回なら良い。
しかし1つ直すと別の場所の問題点が浮かび上がってくるみたいで、資料が真っ赤になるラリーは何度も続いた。
6月半ば。21時過ぎ。
なんとか膨らませ続けていた風船がふとした拍子にしぼんでしまうような、そんな感覚だった。
そんなことを思い始めたら、エクセルでデータをまとめるのも馬鹿らしくなって、パワポで色使いにこだわるのも無意味に感じて、今すぐ退勤ボタンを押したくなった。
それでも続けられた理由は、正直なところ分からない。
そのくらいの想いだったと思う。
単なるやらされ仕事じゃなくて、どこか自分のなかで”やる仕事”という意識があったんだろう。
データ1つで、フォント1つで、伝え方1つで。
そんなものじゃ何も変わらないのかもしれなけれど、とにかく完璧なものを仕上げる努力を続けた。
プレゼンはあっけなく終わった。
数十時間を積み上げてできた資料は、数分で終わってしまう。
そんなもんだ。
このプレゼンの結果はどうだったか。
それは今の自分にはわからないので、この記事を読み返す数ヶ月後の自分に託すことにしよう。
今言えることは1つだけ。
がんばってよかった。
がんばらない理由を探すことはいくらでもできるし、仕事は必ずしも報われるものではない。
でも逃げ出さないことで、前よりも自分を好きになれた。
がんばる理由なんて、そんなことで良い気がするのだ。