見出し画像

私がスルーした巨匠たち

「私がスルーした」なんて書くと、あえて見送ったみたいに思われるかもしれませんが、正確には「スルーしちゃった」。
今回は後悔まみれの記事なのであります😂

◎海外オーケストラ系

クラウディオ・アバド

晩年のアバドは聴こうと思えば聴けたはず。
あ、金銭的なことは別問題で、聴くチャンスがあったかの話です。

ちなみに今まで買った一番高いチケットはヴァント/北ドイツ放送交響楽団(ブル9)の20000円。
一番高い席しか残ってなかった😂 一生ものの感動だから安いくらいですが……。

ピエール・ブーレーズ

ブーレーズもたぶん2回くらいはチャンスがあったはず。
私がコンサートに通い始めたのは1997年です。
ポリーニとブーレーズ・フェスティバルみたいな現代音楽の祭典をサントリーホールでやってたような。

ベルナルド・ハイティンク

マリス・ヤンソンス

ロイヤル・コンセルトヘボウと縁の深い巨匠二人もスルー。
なんか中庸の美?って感じなんだろうけど、昔の私のスターはゲルギエフだったのでまったく食指をそそられなかった。バランス重視型の指揮者をあえて聴きたいと思わなかったのだ。

サー・コリン・デイヴィス

これはスルーしたコンサートをはっきり覚えている。
ロンドン交響楽団で、ソリストは庄司紗矢香と内田光子。庄司さんはシベリウスで、内田さんはモーツァルトの22番と26番だったかな。
内田光子はザンデルリンクとC・デイヴィスをとても評価していたようだったので、聴いておけばよかった。

ロリン・マゼール

マゼールはかなり聴くチャンスがあった。トスカニーニ・フィルとよく来日していた。名門オケではないからチケットも高くなかった。
このワーグナーの管弦楽曲集はオケのドライブ力がすごい。

ズデニェク・マーツァル

イルジー・ビエロフラーヴェク

チェコ・フィルとよく来日していたこのお二人も聴く機会を逸した。
チェコ・フィルはコバケンで一回「わが祖国」を聴いただけ。チェコ・フィルのマーラー聴いてみたいな。

◎N響系

ウォルフガング・サヴァリッシュ

N響ファンから神様のように崇められているサヴァリッシュもスルー。
やっぱり宇野功芳の影響は大きいと思う。ポリーニをスルーしちゃったのもそうだし(真価に気づいてからも高くて買うのを躊躇した)、宇野さんサヴァリッシュをほとんど評価してなかったと思う。もったいないことをした。

ネルロ・サンティ

N響ファンにはおなじみの名匠。イタリアオペラの生き字引みたいな人だったらしい(リハーサルで歌手が遅刻したら代わりに歌ったとか)。

アンドレ・プレヴィン

プレヴィンは一時期N響の首席客演指揮者だった。
ウィーン・フィルを振ったハイドンやモーツァルトを聴くにつけ、この人の繊細なニュアンスを体験できなかったことが悔やまれる。

クリストファー・ホグウッド

なんでホグウッドをスルーしたの⁉︎と思ってしまう😂 私は彼のハイドンが大好きなのだ。
結構定期的にN響に客演してたのにスルー。あーあ、というしかない。

◎都響系

ガリー・ベルティーニ

ベルティーニなんかいまでも“大後悔時代”の真っ最中ですよ😂
都響とマーラー・チクルスやってたんですが、埼玉会館とみなとみらいホールだけで都内の公演がなかったんですね。それでスルーしてしまいました。
それにベルティーニのマーラー全集の素晴らしさを知ったのはもっと後になってからのことでした。

◎読響系

レイフ・セーゲルスタム

昔の読響の常連陣と言えば、セーゲルスタム、バルシャイ、ロジェストヴェンスキー😅
それを思えばいまの読響はずいぶんお金持ちになったもんです。だってケント・ナガノ呼んじゃうんですからね……。
バルシャイ、ロジェヴェンにあとテイトなんかも聴けたのですが、セーゲルスタムは完全スルー。
3桁番号の自作の交響曲とか振ってたので、完全にイロモノ扱いしてました😅💦
彼のマーラー聴いておきたかったなぁ(YouTubeでセーゲルスタムや山田一雄のマーラーを見ると、技術的にはいまのオケの方がはるかにうまいけど、作曲家の魂が表現されていて興奮します)。

ゲルト・アルブレヒト

10年近く読響の常任指揮者だったのに完全スルー。
もっとも私は日本のオケでポストを持っていた(持っている)スダーンやハーディング、ヴァイグレを聴いたのもだいぶ遅れてでした。アルミンクなんかいまだに聴けてない😅
常任指揮者退任のときにコバケンの日本フィル音楽監督退任が重なって、マーラーの9番対決でした。興味あったけれど、どちらも行けませんでした。

◎日本人指揮者

若杉弘

日本人指揮者は、宇野功芳、宇宿允人、井上喜惟、外山雄三といったクラオタがあまり聴いてなさそうなラインを押さえているわりに、大御所若杉さんを聴き逃してしまいました。
新国立劇場の芸術監督をなさっている時分に自ら指揮したツィンマーマンのオペラ「軍人たち」が大きな評判を呼び、若杉さんの「ヴォツェック」を期待して取ったら、公演直前に急逝されました。

大町陽一郎

晩年は東京フィルのコンサートでよくお名前を見かけました。ウィンナ・ワルツのスペシャリストで、日本にいないタイプの指揮者だったので、聴かずにもったいないことをしました。

最後に

とまあ、「聴いておけばよかった」のオンパレードなわけですが、それもあって最近は同じ指揮者に通うよりも初めて聴く指揮者を優先しています。

やはり一度でも実演に接した経験は宝です。さっきも書きましたが、外山雄三や宇宿允人なんてスルーしたオタクが多いのではないでしょうか。

生で聴かないと、生で見ないと、わからないことがある。
コンサート至上主義ではありませんが、コンサートは魔法みたいなところがあります。その場にいた人にしかわからない磁場の歪みみたいなものがあるんですね😅

それが面白いからコンサート通いを27年も続けてるんでしょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?