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「獅子」とは何か。

大相撲九州場所。
ウクライナ出身力士の獅司が新入幕で話題になっている。
しこ名の由来は「獅子」だそうである。
獅子=ライオンとされているが、本当にそれだけなのか疑問に感じている。
唐獅子牡丹などの獅子はどう見てもライオンではない。違う生き物のように見える。

牡丹に蝶で「石橋」を表現したこぎんクマ。



そして「獅子舞」には、地域によって鹿や猪、クマなどがいて「カノシシ」、「イノシシ(それはそのまんまだな)」、「クマシシ」と呼ばれるという。シシ=獣、の意味なのではと思っていた。

そんな時にこんな本を見つけた。
稲村行真『ニッポン獅子舞紀行』(青弓社 2024年)

全国の獅子舞を取材した内容である。
北海道から沖縄まで獅子舞があるという。沖縄に獅子舞? と思ったがシーサーがいることを考えたら不思議はないだろう。
特に多いのは石川県であるという。

「獅子」とはライオンをもとにできた中国の霊獣であるという。
獅子舞の胴体にある渦巻模様は「毛卍」といってライオンの鬣をかたどった模様と言われる。牡丹の柄があるのも獅子にちなんでのものである。
他にも写真を見ると毛の流れを表したものもある。

獅子は強いものであり、厄除けのために行われたという。
地域によっては虎舞や麒麟舞などもある。
また、害獣の力を恐れ、鎮める意味もあったようだ。
「獅子舞」という括りでも、地域によって特徴があり、様々な交流の中で生まれたり発展したものであると言える。


こんなのもあります。
「石橋」こと「連獅子」のこぎんくま。新年に向けても華やか。
赤の子獅子。

白の親獅子。



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