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人生は遠回りをするほど充実していく
これまで37年間生きてきて分かったことがある。
人生は遠回りをすればするほど充実するということ。
ここでの遠回りとは、何か決断をする際に、面倒くさそうなことや手間がかかりそうなほうを選ぶこと、つまり、難しいほうを決断することだ。
遠回りをすることで、プラスαの経験をしたり、新たな挑戦をすることになる。その経験や挑戦は、成功の有無に関わらず人生の糧になる。
さらに、そこから新たな可能性が広がり再び挑戦する。それを繰り返すことによって、幅広い分野で活躍できる実力を備えることができる。
挑戦し続けることは遠回りし続けることなのかもしれない。
遠回りの人生は、近道ばかりしている人に比べて、より充実感を感じることができる人生を送ることができると思う。
僕の遠回りの経験
僕は幼少期から基本的に楽な選択をして近道の人生を歩んでいた。
遠回りの良さに気づいたのは、大学生になってからだった。
高校3年時の大学受験で偏差値50くらいの地元の私立大に合格することができた。そして迷うことなくその大学に進学することを決めた。
一方、一緒に受験した友人も同大学に合格したが、浪人を選んだ。
僕は、もう二度と受験勉強なんてしたくないと思っていたので、浪人を選んだ友人のことが理解できなかった。
僕は近道を選んで彼は遠回りを選んだ。
一年後、その友人は有名国立大学に合格した。
僕が大学一年生の時に遊び惚けている間、彼は猛勉強して、第一志望の大学の合格を勝ち取った。
遠回りして目標を達成した彼に対して、近道をした僕は、結局大学4年間、アルバイトばかりして、ほとんど勉強しなかった。大学時代は人生で一番時間を無駄にしたと後悔している。
大学を卒業した僕は新卒で警察官になった。
10月採用だったので、同期の中には社会人経験者が多かった。彼らは、民間企業での経験をもった、遠回りをして警察官となった人達。
そんな彼らが羨ましいと思っていた。
何か経験やスキルを持って警察官になればよかった思った。
それ以来、何かを決断する時には、あえて楽なほうよりも難しいほうを、近道よりも遠回りを選ぶと決めた。
だから警察を2年間休職して海外ボランティアに参加することを決断できた。
警察を退職して大学院に進学することも決断できた。
30代後半で未経験の分野に転職することも決断できた。
僕が決断してきた遠回りは、かつての自分からすると、「こんなこと到底できない」と思えることだった。
でも、プライドを捨ててがむしゃらに頑張ることで何とかやり遂げることができた。
そして遠回りした経験が自信となり、また新たなことに挑戦するというサイクルが出来上がった。
20代前半で遠回りをする決断の大切さがわかって本当に良かったと思っている。もし、今でも近道ばかり選んでいたらと思うとぞっとする。
だから、これからも遠回りを選んで、人生をより充実させて生きていく。