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横浜地方裁判所管内暴行被疑事件及び大阪市北区堂山町傷害被疑事件第2回公判 5

尋問 証人茅ヶ崎市文化スポーツ振興財団事務局長 弁護人上瀧浩子弁護士尋問

上瀧浩子弁護士「弁護人の上瀧からお聞きします。証人が目撃した位置ですが、『私2』と記した場所でよろしいですね。」
事務局長「はい。」
上瀧浩子弁護士「『私2』の位置から落ちるのを見たということですが、図で『0.7』と示したところあたりということですね。」
事務局長「はい。」
上瀧浩子弁護士「階段が二人ありますが、上の階段と下の階段のどちらでしょうか。」
事務局長「上の階段です。」
上瀧浩子弁護士「押し合いを見たのは何分ぐらいですか。」
事務局長「1分ぐらいです。」
上瀧浩子弁護士「平成30年10月25日付け供述調書、弁第4号証を朗読します。」
裁判長「その趣旨は何ですか。」
上瀧浩子弁護士「押し合いが長いと供述したかどうかを尋問するためです。」
裁判長「だったらそこから聞けばよいのではないですか。」
上瀧浩子弁護士「コンビニの袋を持った人物が向きを変えて市民文化会館に入って来たのを目撃しましたか。」
事務局長「いいえ。」
上瀧浩子弁護士「調書には、平成30年10月15日、白いシャツを着た人物が反転させ男性と押し合いになったとありますが、その通りですか。」
事務局長「はい。」
上瀧浩子弁護士「同一性確認のため、弁第4号証、平成30年10月25日付け供述調書を示します。この調書には証人の押印がありますが、証人が押印されましたか。」
事務局長「はい。」
上瀧浩子弁護士「コンビニの袋を持った人物ですが、3分ぐらい押し合いの中で入ろうとしていませんでしたか。」

ここで、被告人席に座る神原元弁護士が渋い表情をした。

事務局長「最初は後ろ姿でしたが、その後向きを正面に変えて左側から階段を落ちたのを見ました。」
上瀧浩子弁護士「市民文化会館から背を向けた姿勢から無理やり入ろうとしたわけですね。」
検察官A「異議あり。弁護人は証人を誤導しようとしています。」
裁判長「異議を認めます。弁護人は証人への質問を変えてください。」
上瀧浩子弁護士「先ほどのコンビニの袋を持った人物ですが、正面に背を向けて歩き出したのを見ましたか。」
事務局長「いいえ。」
上瀧浩子弁護士「押されて落ちたように見えましたか。」
事務局長「後でビデオを観ると、本人が腰を引いて落ちるのを我慢したように見えます。そして、左足を一歩降りた後で落ちています。」
上瀧浩子弁護士「調書を読み上げます。」
検察官A「読み上げるって何のために読み上げるのか証人にはわからないでしょう。質問からなさったらいかがですか。」
裁判長「読み上げる趣旨が分かりませんがどのような趣旨でしょうか。」
上瀧浩子弁護士「入ろうとした人物が自ら足を踏み外して落ちたのか、そうではないのかを確認するためです。」
検察官A「それって読み上げる必要ありますか。そもそも、証人はその現場を実際には見ていなくてビデオで確認したと言っているわけですから、聞いても仕方ないことではないですか。」
裁判長「捜査段階の供述と異なるという趣旨なら個別に確認すればよろしいのではないでしょうか。」
上瀧浩子弁護士「当時の記憶でその人物はどのように落ちましたか。」
事務局長「左側から転がるように落ちました。」
上瀧浩子弁護士「足はどうでしたか。」
事務局長「そこから見えませんのでわかりません。」
裁判長「捜査段階でも事件当時でも自ら足を踏み出したのかそうではないのかは、証人は分からないということでよろしいですか。」