伊藤大介さんのこと
ハウスポートグループの現状と考察
かつて在日特権を許さない市民の会が原爆投下の日に行う街頭宣伝活動に抗議するため、バスをチャーターしたなど派手な活動が目立っていた伊藤大介さんの周辺がここ数日賑やかになっています。
この伊藤大介さんが経営に参画しているのがハウスポートグループです。荒巻靖彦容疑者による殺人未遂事件が発生した11月25日時点で閲覧したウェブサイトによると株式会社ハウスポートの代表者がNRさん、グループ企業のe-ハウスの代表者が伊藤大介さんになっています。そして、株式会社ハウスポートの事業内容は次のとおり記載されていました。
不動産売買・賃貸、土地開発事業、不動産コンサルティング
査定、建築、設計、施工、損害保険代理店
そして、宅地建物取引業の免許は「神奈川県知事免許(4)第24796号」となっており、神奈川県内のみに営業所を構えており宅建業免許を3回更新していることがわかります。宅地建物取引業免許の有効期限は5年ですから、最低15年間営業を続けていることになり、宅地建物取引業としては中堅であるといえます。
そして、株式会社e-ハウスの事業内容については次のとおり記載されていました。
建築・リフォーム・設計・施工
ここで、私のツイートについて誤りがあったことをお詫びしなければなりません。私は、株式会社ハウスポートのウェブサイトの会社案内と株式会社e-ハウスのウェブサイトの会社案内を閲覧して次のようなツイートを発信していました。
しかし、その実情はまったく異なるものでした。
殺人未遂事件の被害者となった後に代表取締役に就任した伊藤大介さん
まず、株式会社e-ハウスは、事業内容に記載された事業にとどまらず宅地建物取引業をも営む会社であったということで私のツイートは正確ではありませんでした。ウェブサイトの会社案内には次のように記載されていました。
免許番号
建設業:(般-29)第72243号
宅建業:神奈川県免許(3)第26661号
二級建築士事務所:神奈川県知事登録第10129号
日本住宅保証検査機構(JIO)登録店
つまり、株式会社ハウスポートの役員でなく株式会社eーハウスの役員であったとしても、宅地建物取引業法に基づく役員に関する欠格事由の規制がかかってくるわけであり、役員である伊藤大介さんが暴行罪、傷害罪、宅地建物取引業法違反などにより罰金刑以上の刑に処せられた場合には宅地建物取引業の免許に影響があることになるわけです。
そして、株式会社ハウスポートの履歴事項全部証明書で確認したところ、意外な事実が明らかになりました。それは、伊藤大介さんが株式会社ハウスポートの代表取締役に就任したのは伊藤大介さんが荒巻靖彦さんからナイフで刺され荒巻靖彦さんが殺人未遂容疑で逮捕され、その後に伊藤大介さんが傷害容疑で逮捕される事件のあった日からそれほど経っていない令和2年12月1日であったのです。
株式会社ハウスポートの商業登記を精査する
ここでハウスポートグループの株式会社ハウスポートと株式会社eーハウスについて詳しくお話ししましょう。株式会社ハウスポートの現況は次のとおりです。
株式会社ハウスポート
資本金 3000万円
代表取締役 伊藤大介
取締役 IT(女性、苗字は伊藤)
監査役 IC(女性、苗字は伊藤)
そして、株式会社e-ハウスの現況は次のとおりです。
株式会社e-ハウス
資本金 1000万円
代表取締役 伊藤大介
資本金が異なるので当然といえば当然なのですが、株式会社ハウスポートと株式会社e-ハウスの会社規模の違いが商業登記からも明らかになっています。それは、株式会社ハウスポートに監査役が置かれ、株式会社e-ハウスに監査役が置かれていないことです。株式会社ハウスポートは、取締役会を設置していないので監査役を置くことが会社法上義務付けられているわけではありませんが、事業規模などから監査役を置くことが取引先や取引金融機関への信頼につながるという判断となったものと思われます。
ただ、私の目をひいたのはやはり役員の選任、退任の状況でした。株式会社ハウスポートの役員は次のとおりとなっていました。
取締役 伊藤大介
平成28年5月23日重任
令和2年8月31日辞任
取締役 IT(女性、苗字は伊藤)
平成28年5月23日重任
令和2年8月31日辞任
取締役 ON(男性)
平成28年5月23日重任
平成29年7月25日辞任
取締役 NR(男性)
平成29年4月1日就任
令和2年11月30日辞任
取締役 伊藤大介
令和2年12月1日就任
(住所省略)
代表取締役 伊藤大介
平成28年5月23日就任
平成30年4月1日辞任
(住所省略)
代表取締役 NR(男性)
平成30年4月1日就任
令和2年11月30日辞任
(住所省略)
代表取締役 伊藤大介
令和2年12月1日就任
監査役 IC(女性、苗字は伊藤)
平成28年5月23日重任
「重任」というのは、取締役などが任期満了後に再び同じ職に就くことを、「辞任」は任期満了前に職を辞することを、ここでは記載されていませんが「退任」は任期を満了して職を辞することをいいます。取締役、監査役の重任年月日が平成28年5月23日になっていますから、株式会社ハウスポートは4月1日から3月31日までを会計年度とする会社で平成27年度の決算報告などが会計年度終了日の平成28年3月31日から2月以内である平成28年5月23日の株主総会で行われ、同時に取締役、監査役の選任議案が提出されて従前から取締役であった伊藤大介さん、ITさん、ONさんが取締役に、従前から監査役であったICさんが監査役になる決議がなされたものと思われます。
しかしながら、平成28年5月23日の株主総会で選任された取締役のすべてが任期を満了せずに辞任しているという点については違和感を感じます。特に平成29年4月1日に新たに就任した取締役のNRさんは、平成30年4月1日に伊藤大介さんに代わって代表取締役に就任し、代表取締役交代後も取締役のままであった伊藤大介さんと取締役であったITさんが令和2年8月31日に辞任して「伊藤」という苗字の者が監査役のみとなった経緯があるにもかかわらず、令和2年12月1日にNRさんが代表取締役だけでなく取締役も辞任し、会社の役員の全員が「伊藤」という苗字の者で占められたという経緯に「迷走」の匂いを感じるのは私だけでしょうか。
株式会社e-ハウスの商業登記を精査する
株式会社e-ハウスの役員は次のとおりとなっていました。
取締役 伊藤大介
平成28年8月29日重任
取締役 IT(女性、苗字は伊藤)
平成28年8月29日重任
平成30年3月31日辞任
取締役 NR
平成28年8月29日重任
平成30年3月31日辞任
(住所省略)
代表取締役 伊藤大介
平成28年8月29日就任
(住所省略、伊藤大介さんと同じ住所)
代表取締役 IT(女性、苗字は伊藤)
株式会社e-ハウスは一貫して伊藤大介さんが代表取締役を務め、NRさんが取締役を辞任していることが目立ちますが、これはNRさんの株式会社ハウスポート代表取締役就任に伴う役員担当部門の軽減が目的であると考えられます。
宅地建物取引業法の規制と伊藤大介さんの代表取締役就任
宅地建物取引業の免許については、役員が禁錮以上の刑に処せられたり、暴行罪、傷害罪、宅地建物取引業法違反などの罪で罰金刑に処せられると欠格事由に該当することになりますが、以前から代表取締役に就任していた株式会社e-ハウスだけでなく、経営から離れていた株式会社ハウスポートについても代表取締役交代という形で伊藤大介さんが代表取締役に就任したことには違和感を感じます。伊藤大介さんが宅地建物取引業法の規制について知らないはずはありませんから、本来であれば形だけでも役員から離れるというのが通常だと思いますが、伊藤大介さんの選んだのはハウスポートグループの会社すべてに代表取締役となるだけでなく、役員すべてを「伊藤」という苗字の者で固めるという選択肢であったからです。伊藤大介さんの立場として
「何があろうとも会社の役員から離れていることができない事情があった」
のではないかと勘繰るのは私だけではないと思います。