不安のサインー#障害者を消さない
この記事は2,672文字あります。個人差はありますが、4分〜7分でお読みいただけます。
今日はnoteの連続更新91日目です。noteのほかに、Voicy(音声配信)もしておりますので、併せてご活用いただけると理解しやすいと思います。また、noteの通知をオンにしていただけると記事が更新するたびに通知がいきますので、フォロー、スキ、シェアと合わせて通知オンもしていただけると嬉しいです。
連日、非常時の対応や心構え等について投稿しています。ご負担になる人もおられるかもしれません。そうした方は閲覧を避けてもらえればと思いますが、必要な情報でもあると思い書いています。特に、Xを中心に発信しているので(拡散力がもっとも大きいと思うので)、そちらもみていただけると有難いです。今回は日記のような内容かもしれませんが、「ストレス下における不安のサイン」をテーマにします。どうぞお付き合いください。
不安のサイン
自分にとって苦しい状況が長引けば長引くほど、「いつまで続くのだろう…」と不安になり、それが次第に苛立ちへとつながることがあります。その結果余裕がなくなり、いつもなら流せることが流せなくなったり、心身ともに疲弊してきます。大人でも、子どもでも、さまざまな感情が波のようになってやってくるかもしれません。
そうした時に、「イライラしないように」とか「落ち着こう」と言われても難しくて、それができたら苦労はしません。なので、「考えないように」「気にしないように」とは、ぼくはあまりお伝えしません。そう思うこと自体は仕方のないことだし、悪いことでもありません。
ただ、普段と異なる生活環境になることの負担は誰にとっても大きいのですが、自閉症スペクトラム(ASD)の方々にはより一層負担は大きなものになります。多分、これはぼくらが思う以上に大きなものだと思います。
「誰だって我慢もしているし、誰だって負担が大きいんだ!」
こんな風に思う人たちもいるでしょう。確かに、大変なことは皆同じだし、そこに上下をつけるようなものでもありません。だけど、ここまで書いてきたように、元々は少しの変化くらい気にしない人たちでも、災害時のような環境変化では、大きな大きなストレスになります。だとすれば、元々日常的な変化による負担が大きなASDの人たちでは、日常生活の中から我慢もストレスもあって、こうした状況ではさらに大きなものになるだろうと思います。
これは、努力不足とか我慢が足りないとか、そういう問題ではないんです。
例えば、ぼくは絶叫マシンが苦手です。好んで乗ることはまずありません。つまり、元々ジェットコースターに乗ること自体の負担はそれなりのものです。一度「これは全然そういうやつじゃないよ」と騙されて乗ったことがあるのですが、全く楽しくもないし、ただただキツかった記憶しかありません。
そんな変化はあり得ないと思いますが、毎日絶叫マシンに乗らないとご飯にありつけないみたいな状況になったとしたら、「仕方ない」と思えたとしても、辛いです。
皆さんも、自分が元々苦手なものがあったとして、常にそれに晒されなければならない状況を想像してもらえると良いかもしれません。でも、それを「それはあなたの努力不足だから、ワガママを言ってはいけない」と言われたらたまったものではありません。
それでも、災害時や非常時には、障害があってもなくても大変なのは皆同じです。それは理解ができます。だけども、ASD特性があるとより一層の困難を感じ、普段とは違う行動が目立つようになります。
例えば、
1)感覚過敏やこだわりが強まる
2)感覚遊びへの没頭
3)いつも以上に同じ質問や行動を繰り返す(終われない)
4)いつもなら流せるような変化や変更で混乱・動揺する
というようなことが、強い不安、負担、困難の現れとして出ることがあります。
もし、こうしたことがあれば、それらを周囲の方々は「そうか、不安なんだよね」と思えないとしても、「仕方ないよね」と思えないとしても、大きな声で注意をしたりせずに(いや、ヒソヒソを言われるのも嫌ですし、してほしくありません)、どうか見守っていただけないか、そんな風にぼくは思ったりもします。そのことだけで、救われる当事者やご家族がいます。
「現地にいないから言えるんだ」と思われることもあるかもしれません。確かに、被災地の皆さんの気持ち、苦しさは理解できていないと思いますし、蔑ろにしているのでは?と思われてしまうかもしれません。
そう思わせてしまっているのであれば申し訳ないです。優劣があるわけではないし、特定の誰かに忖度したり、優遇したりするつもりもありません。それでも、障害児者の方々やそのご家族のことも知ってほしいと思って、この記事を書いています。
#障害者を消さない
また、ヘラルボニーさんがすぐに動いてくださり、「#障害者を消さない」というプロジェクトを立ち上げてくださり、ぼくも何か協力できることがあればと思って情報発信をしています。その言葉もご紹介したいと思います。皆さんも、どうかご理解、ご協力いただけると嬉しいです。
最後に、こうした状況になってから、ぼくがずっと読ませていただいているnoteをご紹介したいと思います。西村広文さんというピアニストさんで、今なお避難所で生活をしておられ、現地からリアルな情報、状況を届けてくださっています。ご自分も本当に大変な中で、さまざまな活動をしておられ、どれだけの人が勇気づけられているだろうと思います。
皆さんも、宜しければお読みいただけると嬉しいです。
補足はVoicyの配信をお聴き頂ければと思いますので、宜しければVoicyの方も応援していただければと思います!
佐々木康栄
災害時に役立つさまざまな情報
被災地で、発達障害児・者に対応されるみなさんへ(国立障害者リハビリテーションセンター)
防災・支援ハンドブック(日本自閉症協会)
災害時、発達障害の子どもの支援についての医療関係者へのお願い(内山登紀夫先生)
災害時の発達障害児・者支援エッセンス
#障害者を消さない (ヘラルボニー)
その他お知らせ
オンラインサロン「みんなで考える発達障害支援」
クラウドファンディング
▼9月に大阪にて講演会をさせて頂いた「一般社団法人泉大津・発達支援勉強会Lien」さんが、「大阪府泉大津市、及び、泉州地域である近隣市町村一帯が、発達障がいや多様な子どもたちにとってより過ごしやすい地域に」を目指して、クラウドファンディングをされています。特に、4月2日の世界自閉症啓発デーでは、世界中がブルーライトアップされます。これは色々な人に目を向けてもらうための活動でもある一方で、それだけ予算がかかります。
そのため、どの地域でもできるわけではありません。今回、泉大津市内のブルーライトアップをしたい!という想いを叶えるためのクラウドファンディングです。目標金額は220万円です。ちなみに、これは行政と一緒に取り組んでいるものなので、「ふるさと納税」として寄付ができます。
ぼくも応援メッセージを出させて頂いています。どうか皆さんも応援していただけないでしょうか。
皆さんの応援が力になり、その力が地域を進める行動になり、その行動が当事者やご家族の未来になります。
一緒に地域の未来を変えるお手伝いをしてくれませんか?
セミナー情報
▼TEACCHプログラム研究会 第16回実践研究大会 in 東北・東京・熊本・鹿児島 「共に学び 成長する 熱い冬」
ぼくは仙台会場にいって、一丁前にコメンテーターというのをさせて頂きます!翌日にはTEACCHプログラム研究会東北支部主催でイベント「自閉症支援の未来会議 in 仙台」も開催しますので、2月10日(土)、11日(日)はご予定の確保をお願いします!
▼会員限定動画▼
これまで、会員の皆さんには限定のコラムや動画を配信してきました。現在下記のような動画を配信中です。閲覧にはパスコードが必要です。何度かメールでご案内しておりますが、もし会員の方で「パスコードがわからない!」という方はteacch.tohoku@gmail.comまでご連絡ください。
▼会員限定コンテンツ▼
現在、会員限定の質問フォームを設けています。匿名にしようかとも思ったのですが、会員の方からのご質問であることを確認するためにお名前のご記入をお願いしたいと思います。ご質問については、全てにお返事できるわけではなく、会員の皆さん全体にとって有益だろうと思うものを中心に取り上げて、限定コラムなどで書いていきたいと思います。
▼その他▼
ここに記載した以外にも、東北支部ではさまざまな取り組みを今後もしていきます。会員の皆さんには、「今こんなことを考えています」というのもお届けしますのでお楽しみに。公式LINEもあり、会員以外の方もぜひご登録ください!定期的に情報発信していく予定ですので、「TEACCHって何だろう?」「興味はあるんだけれども、どんな活動をしているんだろう?」という方はぜひご登録ください!
SNS
▼Voicy
▼stand.fm
▼X
https://twitter.com/KoeiSasaki
https://www.instagram.com/koei.sasaki/
https://www.facebook.com/koei.sasaki.5