マガジンのカバー画像

168
高堂つぶやき集。
運営しているクリエイター

#神社

弥生の初詣はたしかであった。我が家だけゆっくり年があけてもよいのではないか。そう確信させる春の香りがする。やはり詣でる場も人知れぬところがよいであろう。ここが何処だかわかる方は、門をくぐられてから左手のちいさな社に参拝されたい。自然に遠くから頭を垂れてしまう靈力がまだ残っている。

縄文人はこちら(here)をサトと呼び、あちらをヤマ(there)と呼んだ。ヤマは魂が集う異界であった。ヤマ登りは或る意味、神が棲まいし中央へとでかけ、神の遣いとして帰還することであった。それが故に人はヤマ登りを終えたものを英雄視し、サトとヤマのあいだに神社を建ててきたのである。