長渕剛
北九州市や福岡市の路上シンガーは大抵、尾崎豊か長渕剛を歌っていた。
北九州市も福岡市も決してクソな街ではない。
ノイズ系もいたし、NWや色々なミュージシャンを生み出した。
そう言う意味ではサブカルチャーは盛んだった、と言えるだろう。
とは言え。
路上シンガーは長渕剛だった。
あれは何だったんだろう?と思う。
もしかしたら、未だに福岡市の路上シンガー達は長渕剛を歌っている気もする。
長渕剛と言えば
『ヤンキーの神』
である。
言ってしまえば『ヤンキー的論理思考』で成功したのって尾崎豊と長渕剛だけなんだよな。
E・YAZAWAがいるじゃないか!と思われるかも知れないが、矢沢永吉はヤンキーと言うよりは、本人が「俺は良いけど、YAZAWAはどうなのよ?」と言うように、矢沢永吉と言う人物は存在するが『YAZAWA』と言うキャラクターを演じているし、そう言う意味で天皇と大差はない。
自分の意思は皆無ではないが、それよりも『YAZAWA』と言う大義を守る、と言うか。
あと、矢沢永吉のキャリアのスタートは『キャロル』であり、あれはロカビリーだった。
ロカビリーだった故に思想性や、ヤンキー的論理すらなかった。
ロカビリーとヤンキーは違うしな。
そんな長渕剛は嘗て、日米安保法案に反対だったらしい。
俺は良いけど、その後の子孫が戦場に行くのはオカシイ!と。
そう言う意味では長渕剛はサヨク的な発言も多い。
まぁ、サヨクもウヨクも主張の9割以上は同じだけども。
じゃあ、ヤンキー達が選挙に行って、反自民党!とかやるか?と言うと、それも皆無だ。
ヤンキー達がトライブするクソ田舎を開発しているのは自民党だから、と言う理由以前に、
ヤンキーは選挙に行かない。
選挙に行く事は政治思想とか、それ以前の問題なのだが『選挙に行くヤンキー』は聞いたことがない。
路上シンガー達はどうなんだろう。
思えば福岡市に住んでいた頃。
フォークソングをやっている人の憧れは『照和』と言うライブハウスだった。
嘗てはロック系も出演していたのだが、私が居た頃はフォークソングだけだった。
渋谷系で、ノイズやテクノも好きな私は「っけ!あんなクソ、ダセェ店の何が良いんだ?」と思っていたが、フォークソングの人は『照和』が目標だった。
一点、考えられるのは地方都市のバンドで『自作自演の曲』をやる、と言う事は相当にハードルが高かった。
私はいきなり即興演奏から入ったから、そのハードルの高さが分からないのだが、尾崎豊や長渕剛しかレパートリーがない人たちにとって、自作曲は難しかったのかも。
それは単純に
『長渕剛と尾崎豊しか聴いていないから音楽的ボキャブラリーが少ない』
と言う事だったのだが。
日本のサブカルチャーに対してメインカルチャーは『ヤンキー文化』である。
ヤンキー文化は、例えばブロンクスに住んでいた貧乏黒人とか、デトロイトの貧乏黒人みたいに何かをクリエイトすると言う事はない。
バイクや車を魔改造したり、妙な服装センスがあったりするくらいで。
ヤンキーが何かをクリエイトした例は元ヤクザだった『DJ KRUSH』だけである。
または北九州市のクソDQNだった冷牟田竜之だろうか。
あ、関西ヤンキーだった『赤痢』もいるか。
色々な音楽を聴いてきた私でも、ヤンキーが音楽に携わった例は3件だけである。
これは何故なんだろうか。
路上シンガーも長渕剛だったし。
それでいて「俺はヤンキーじゃない」と言うアティテュードだった。
しかし、長渕剛と言う一点では結びついていた。
長渕剛は初期は普通にフォークなので吉田拓郎、ボブ・ディラン、ニール・ヤングらしい。
インタビューでは大雑把に「60年代の音楽」と言うので、他にも色々と聞いていたんだろうけども、フィリップ・グラスのデビューは1962年だが、ミニマルは聴いていない気はするが。
長渕剛の時代にLP3000円は高額だったから、大事に聴いていたのだろう。
今は何を聴いているのか知りたいが。
そう言えばウィキペディアで調べたら長男がHIPHOPをやってんだよな。
長渕航(WATARU)と言うミュージシャンで、聴いてみたら
「此れは私の妹(DQN)が好みそうだな」
と言うクソHIPHOPと言うか、『田舎ラップ』と言う感じで、やっぱり遺伝ってあるんだな、と思った。
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