1,6倍、学習成果が上がる、導入の5分
子ども達に学習計画を立てさせていますか?
例えば、教師のあなたが、こんなセリフを言ったとします。
「今日の45分、テスト勉強に自由に使っていいよ」
子ども達の45分の動き…。想像しましたか?
子ども達は、どんな学びをスタートさせましたか?
30分時点でも、学びに熱中していますか?飽きていますか?
その姿こそが「その子達の“自学”の力」だと思っています。
きっと、自分が学生の頃と同じだと思う。
「なんとなく友だちとやって楽しかったけど、本当に力が付いたの?」って。
あの頃の自分も同じだった。
「勉強の仕方」が正しくなければ、成果は上がらない。
成果が上がらないと、勉強が苦しくなる。
子ども達には「科学的根拠のある計画」を身に付けて、小学校を卒業してほしいと思っている。
本noteで紹介するのは、3つの計画術。
中には、海外のセルフコーチング研究の分析で「やる気を1.6倍」も上げる方法としても紹介されている計画術も含まれているので、子ども達に色々試してもらい、自分に合ったものを見付けてほしいと願い実践している。
(ちなみに私は科学的根拠が好きですが、100%正解だとも考えていません。科学の常識は常に変わる。しかし「試しにやってみる価値」は大きいと考えています。試さないと何も始まらない。)
『自由進度学習』にて、試しにやってもらっていたのだが、その後の「自学の時間」や「家庭学習」でも自分から使う子が続出。
「どうして家でも使っているの?」
そう子どもに聞くと
「だって集中できるから。1分計画を立てるだけで20分集中できるからコスパがいいんだ」
と言っていました。
自分なりの計画の立て方を身に付け、中学、高校に進学したり、社会人になったりする事は、必ず子ども達のプラスになると信じています。
【計画法①】GOODの計画術
とくに有効なのは、2つ目の「O」obstacle(オブスタコー)。
学校や家庭は予定外の事がたくさん起きます。
それを事前に予測し、対策を立てておく方法です。
「子ども達が全く勉強に向かわない場合は、どのように対応していますか?」と自由進度学習のセミナーでは質問をいただくことが多いです。
そんな子が多い場合は、特にGOOD計画法が有効です。
こんな時に、こんな子に、GOODの計画術はお薦め
・探究的学習をする時の最初の5分
・テスト勉強をする時の最初の5分
・途中で集中力が切れてしまう事が課題の子
【計画法②】けテぶれの計画術
いわずもがな「けテぶれ」法です。
ネーミングがキャッチ―で、子ども達への浸透も早いです。
子ども達の学びを観察して、実感するのは「ぶ」の重みです。
この方法をする前では「テ」の後、すぐに「れ」に進んでしまします。
でも「分析」が間に入る事で「なぜ間違えたんだろう?」と一呼吸置いて、考える癖がつくように変わりました。
「テ」があることから、算数の問題や漢字学習など、「正解」が存在するものとの相性が良いなと、個人的には感じています。
こんな時に、こんな子に、けテぶれの計画術はお薦め
・テスト勉強、漢字学習に向けた学習
・テスト→分析→練習の流れが習慣化作り
・分析も「気を付けようレベル」の分析から「なぜ自分はミスをしたのか?」を深く掘り下げる子も現れます。
どの計画法が、その子に合うかは、その子が見つけていくしかない。
GOODが合う子もいれば、けテぶれが合う子もいる。使い分けている子もいます。
そして、実は、私の学級では一番人気の計画術が次の3つ目の計画術です。
【計画法③】SMARTの計画術
単元ごとの計画などに、中長期の計画に効果を発揮します。8時間単元の1時間目に取り入れる事によって、抽象的になりがちな単元の計画が、具体的な計画へと変容します。
特に②④⑤は、振り返りの都度、見直しをしてもらっています。
②測定可能→どうしたら今日の勉強は進んだと言える?
④関連性→楽しいのは大事だけど、目的からは逸れていない?
⑤期限→いつでも出来るってしちゃうと、ダラけてしまうよね?
など、自分で自分をコントロールする力を付けてほしいと願い、関わっています。
こんな時に、こんな子に、SMARTの計画術はお薦め
・単元レベルの中長期の計画に有効
・最初に立ててしまえば、後は見直し、修正を加えていくだけ(最初は鉛筆で、修正は赤に統一すると見やすい)
学習の進捗と集中力は「目には見えにくいもの」です。
だから、「今日は何となく頑張った」「今日は何となく集中できなかった」という「何となく病」にかかりやすい。
でも、勉強のモチベーションの1つは「前に進んでいる感覚」だと思っている。
楽しかった…だけでは、虚しさが残る。
「楽しい」且つ「自分は成長している」且つ「自分で自分をコントロールできている感覚」
知識を得る以外の学びを『自由進度学習』を通して身に付けてほしいと願っています。
※以下に学級で使用している、ワークシートも添付しています。御活用してください。
読んでいただき、ありがとうございました。
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