マガジンのカバー画像

『自由進度学習』の進め方

16
自分で「考える」。自分で「選ぶ」。自分で「学ぶ」。 与えられた学びの効率は低い。 「じゃあ今日のめあてはね…」と始まる1話完結の授業からの脱却から始めたいと思っている。
運営しているクリエイター

2024年8月の記事一覧

自由進度学習のデメリット

自由進度学習の学習スタイルを用いるデメリットについてお話したいと思います。メリットだけ書いていても不安になる方も多いと思うので、私の現時点で感じている反対側の部分も包み隠さずにお話したいと思います。 私としては、この部分はかなり策を練っていかないと難しいポイントが一つあります。それは、協働的な学びがかなり工夫しないと難しいという点です。 対話的学びが生まれなければ、深い学びに繋がらず、資質能力が育つことにも繋がりません。 個別最適な学びとの相性 自由進度学習は、個別最適

自由進度学習のメリット

自由進度学習の学習スタイルを用いるメリットは本当にたくさんあります。本記事では二つに絞ってお伝えしたいと思います。 1つ目のメリット〜自分のペースで学べること〜一つ目は、自分のペースで学べることです。進める子がどんどん進めるという方に目がいきがちでですが(もちろんそちらもメリットですが) 私はむしろ、授業スピードが速すぎて困っていた子たちにとって、自由進度学習が大きな助けになっていると実感しています。今まで授業についていけず、理解が追いつかない子たちが、何度も繰り返し学ぶ

自由進度学習とは何か?その歴史と再注目される理由

自由進度学習とは、その名の通り、授業の進度を子供一人ひとりに任せ、各自が自分に最適だと考える学習計画を立て、自らの判断と責任で学習を進める授業の方法です。この学習スタイルのオリジナルは、1980年代の愛知県緒川小学校が、一人ひとりの個性に合わせた深い学びを実現するために積み重ねてきた実践に基づいています。 再注目される背景:令和の日本型学校教育 なぜ、歴史ある自由進度学習が今再び注目されているのでしょうか?その理由は、2021年の中央教育審議会の答申にあります。「令和の日