食材発注の流れ
こんにちは!こどもSHOKUデザイン(@kodomo_shoku)です。
給食を提供するまでの流れの1つとして、発注業務があります。
「発注」と一言で言っても、食材発注だけを行えば良いわけではありません。
適切な使用量の調整や在庫管理、原価計算など細やかな対応が必要になってきます。
今回から食材発注をスムーズに進められるよう数回にわけて、発注業務の各ポイントをお伝えしていきます。
その中で今回は、食材発注の全体の流れについてお伝えします。
食材発注とは?
家庭で料理を行う際には、スーパーに買い物に行ったり、ネットで食材を揃えたりしますね。
食材発注は、給食提供するために食材を揃える業務を行うことです。
発注形態については施設規模によりますが、下記の3つになります。
小規模施設の場合には、スーパーへ買い物に行って食材を揃えることもあります。
大規模施設になると、毎日スーパーで食材を揃えるのは「量を確保できない」「食材を買いに行くのが手間」になる可能性もあるため、難しいです。
そのため、中規模〜大規模施設では、発注業者に依頼をかけることが業務の1つとなります。
給食提供の流れ
食材発注は、給食を提供するために必要な業務です。作成された献立に沿って発注を行う必要があります。
献立作成から始まる給食提供の流れは下記の通りです。
発注業務の流れ
食材発注は、給食業務の中の「献立作成」「在庫管理」「発注」「単価計算」のところがメインです。
それぞれの内容について説明していきます。
献立作成
給食を提供するための計画書にあたる献立作成。
「幼児食」や「離乳食」「アレルギー食」などの献立を一般的には1ヶ月ごとに作成していきます。
発注では、献立に記載されている1人あたりの分量を利用します。
また、献立作成の段階で食材費に関して予算管理を行いますので、献立作成の段階から注意する点が多くあります。
献立作成についてもっと詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
在庫管理
発注する食材は、大まかに下記のように分けられます。
「生鮮食品」に関しては、毎日納品されるように調整し、その日のうちに使い切る必要があります。
その他の「穀類」「乾物」「その他」に関しては、食品庫で保存ができるものです。これらの食材はまとめて発注を行います。
その他に該当する食品庫などで保存できる(備蓄できる)食材を管理していくことを在庫管理と言います。
発注
実際に発注を行う際には、必要な食材の洗い出しと発注量の算出を行います。
発注量は、献立に記載されている「1人あたりの分量」と「予定食数」を利用して決めます。
献立に記載されている「1人あたりの分量」は、基本的には廃棄率を除いた実際に提供する分量のみ記載されているので、このままの量で発注をすると使用する量が足りなくなります。
そのため、廃棄率がある食材については、廃棄率(※1)を考慮して発注量を計算する必要があります。
発注量を算出する際の計算式は下記です。
特に調味料や菓子類などは、一回で使い切ることは少ないため、
1個在庫として置いておき、その食材がなくなり次第発注する。
というようなサイクルで発注することが多いです。
調理/提供
納品された食材を利用して調理と提供を行います。
もともとの献立では記載されていた食材でも、業者の都合などで食材が手に入らなかったり、代替食品に変わったりしている場合には、前日、または当日に調整をします。
大量調理についてもっと詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
振り返り
給食提供後に、残食量などを基に振り返りを行います。
この結果を基に、次回の給食提供に向けて献立内容や調理方法などを改善していきます。
献立作成や調理においての振り返りについてもっと詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
単価計算
単価計算とは、1人あたり1日にどれくらい食材費がかかっているのか、実際にかかった金額を基に算出することを言います。
「〇〇円/人/日」や「1人あたり 〇〇円/日」と記載されることが多いかと思います。
献立作成の際に、予算管理を行っているものに対して実績値としてはどのくらいかかったのかを算出します。
まとめ
今回は、発注の流れについてまとめました。
給食提供の流れの中で発注に関わる部分が多くありますので、全体の流れを把握することや改めて振り返りで確認してもらえたらと思います。
給食提供のうちで発注業務はおろそかにされがちですが、食材費という金額管理も必要になってきます。
また、発注では必要量を発注する必要がありますが、少なめに発注してしまうと作成した献立と誤差が出てしまい、栄養が足りなくなります。
逆に多めに発注してしまい、廃棄することになると食材費も上がってしまうので、適切な量を発注する必要があります。
そんな発注のコツやポイントなどは次回の記事でお伝えする予定ですので、お楽しみに!
最後までご覧いただきありがとうございました。