こどもの自閉スペクトラム症について
自閉スペクトラム症とは社会的なコミュニケーションが苦手で限定された反復様式を示す発達障害です。
今日はこどもの自閉スペクトラム症についてお伝えします。
★症状
一般的には3歳以前の乳幼児期に症状があらわれはじめます。
①人と言葉・身振りを使って意思や考えを伝えあうコミュニケーション障害です。言葉の発達そのものが遅い子が多いですが、言葉を覚えても、コミュニケーションのために使われることが少なく、オウム返しや同じフレーズの反復が多く、代名詞の人称の逆転(ぼくをきみと間違えるなど)を起こしやすいです。
②人に関心を持ち、情緒や興味を分かり合うような相互的な対人関係の障害です。視線が合いにくく、自分が興味をもったことを伝えようとすることが少なく、人の立場や気持ちがよく分からないという特徴があります。
③興味と遊びが限定的で反復的です。
ミニカーばかりに集中する・電話帳や時刻表を何時間見てもあきない・いつも決まったやり方に固執するといった傾向を示します。このため言葉の発達がさらに遅れ、一人遊びが多く、いつもと違った事態でパニックに陥りやすくなります。
★治療
自閉スペクトラム症に限らず、発達障害の診断はこどもの発達が間違っていると決めつけたり、こどもの将来を否定したりするために行うものではありません。
発達障害診断は多数派とは異なる発達特徴をもつ少数派であることの確認であり、少数派であるからこの世の中で生きずらさを抱えている証明なのです。
こどもにとっては、診断が独自の発達を保障される根拠になります。
その年齢で期待される標準的な行動ができるようになることは目的ではありません。
現在のユニークな発達を肯定的に評価することが大切です。
こどもの示す行動に発達的に意味のないことはありません。
肯定的な意味づけをすることで支援のアイデアがわいてきます。
いうことを聞かない子ではなく、いわれたことがよく理解できない子と読み替えることで介入ポイントが見えてきます。
育児に関して通常の育児では多くの親御さんはまず自分の育てられた体験や育児書をもとに試みることになります。発達障害のある子の育児は自分の体験も役に立たず、マニュアルどおりにもいきません。
結果、こどもに振り回されている日常しか残らず、親御さんが育児に自信を失って自分を責めることになります。
ですが、発達障害の診断があれば、しつけができてなくても、こどもの言いなりになっているような今の育児こそが試行錯誤の結果たどり着いたその子にとって現時点でのベストの育児と保証されます。
まずはこれまでやってきた育児をすべて正しいと思い、自信をもって子育てを続けていただきたいです。
毎日Instagramでこどもに関するインスタライブやっています。
ぜひ遊びに来てください☺