日大教授・中川雅之さんの都市管理論(2020.7.9 日経 経済教室)
日経の経済教室といえばそこそこネガティブな印象がある。
・理屈偏重
・朝から重たい
・飲みすぎた次の日には必ず読み飛ばしてしまう
それでもハッとさせられることが多いので、元気で仕方がない朝、気が向いた朝にはなるべく目を通すようにしている(99%は後者)。
今朝のテーマはコロナ後の都市管理論だった。
対面コミュニケーションの重要性を踏まえるとコロナ後も集積は進むだろう。しかし豊かな生活を守るためには、密集・混雑は避ける必要がある。そんな文脈で示される規制手法が面白い。
エリアを対象にした混雑度のモニタリング(監視)やその程度に応じてプライシング(価格付け)をする技術は、諸外国の混雑税で実証されている。テクノロジーを用いた都市管理の高度化に期待したい。
混雑度に応じたプライシング。混雑税。なんだかワクワクしてしまう。課税先としてパッと思いつくのは、職場なら東京、新宿、渋谷。住まいなら湾岸?
そもそも容積率でコントロールしようとする都市計画法等々の枠組みとマッチしないように見えるし、都市計画を変えるだけでも大変なのに枠組みまで変えるのは不可能とか、現実的な感想も出てくる。
そういう点に殆どコメントがないのは、「言いっ放し上等」の経済教室らしいなとも思う。
郊外の転換を支える柔軟な都市計画制度や、域内の移動を支える交通体系の再構築が求められる。
柔軟な都市計画制度!
「ご指摘の課題には柔軟に対応いたしたい」
私もそうやって、今日これからの仕事で、いろいろなことを誤魔化してしまいたい。
それでも、そもそも論として価格側のアプローチがあると知れたのは新鮮だった。仕事外で頭の体操ができるのは、やっぱり楽しいことだ。