実は一次面接の前日にもライブに行った
関東/四年制大学文系/編集(コミック)志望
ここで白状するが私は模範的な就活生ではない。
推しの夏ツアーで全国を回り(北は北海道、南は福岡まで)、「ディズニー・ハロウィーン」で仮装三昧の日々を過ごしたあとでやっと「就活やばいな」と思い始めたのだから呆れたものである。そんな私が本気で講談社に行きたいと思ったきっかけは、やっぱり漫画だった。
高校生の時に読んでいた芥文絵先生の『セキララにキス』。部屋の片付けついでに久しぶりに読み返した時のことだった。当時の自分では理解しきれていなかったヒロインやヒーローの葛藤、自分自身の夢に向かって前進する強さに心を打たれ、気がついたら涙が溢れていた。
それからは、私もこんな気持ちを誰かに届けたい、という一心で講談社の対策に乗り出したのだ。
当初は就活劣等生だった私が、ESは第七稿まで書いたし、面接練習は百回以上繰り返した。
面接といえば成功談を話すというイメージが強いが、それだけじゃ考えていることの半分も伝わらないだろう。だから自分のダメさや恥ずかしい経験と向き合い、全て曝け出して「こんな私だからこそ」という想いや熱意を時間ギリギリまで伝えると決めた。厳しいフィードバックをもらうたびに落ち込んだけれど、後悔ないくらい自分の夢に向き合えたこの数ヵ月間は本当に楽しかった。
ちなみに、私はどうしても講談社に入りたかったので講談社しか受けなかったが、これはあまりおすすめはしない。三次面接の結果待ちの間、「これがダメだったら人生終わりだ」という不安で食べ物が喉を通らなかった。
結局私は就活模範生にはなれていない。というのも、タイトルにある通り、私は一次面接の前日に推しのライブに参戦しているからだ。面接では面接官の方と全力で向き合う必要がある。そのための準備は絶対に欠かしてはいけない。けれど、全てを犠牲にして臨む必要はないと思う。私は面接前日、推しにも友達にも会えていい感じに緊張がほぐれた。就活は楽しみながら頑張ってください!