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一人で頑張っているあなたへ

関東/大学院修士課程文系/海外出版志望


好きなものとかかわれるような仕事じゃないと、絶対働きたくない。子供じみた願望ではあるが、そんな思いを抱えて、就活への第一歩を一人で踏み出した。

小さい頃から日本のコンテンツが好きだし、そもそもそれが原因で日本留学を決めたわけだし……。同じ出版志望の友達が誰もいないけど、今までの娯楽費を半分以上捧げてきた講談社に、就活でチャレンジしない選択肢なんて、始めから存在しなかった。

年末は必ず一時帰国するため、冬の3daysワークショップは最初から無理ゲーだったが、こちとら伊達にネットの海を長年潜っているわけではない。学業の息抜きとして隙あらばネット上の講談社就活体験記を漁って、夏のオンライン1day仕事体験にも参加した。

元々、単に「作品が好きだから、講談社に入りたい」と考えていた。紛れもない本心ではあるが、こんな志望理由はどの出版社にも通用しないだろう。1day仕事体験で、志望している国際ライツのリアルな業務を知り、先輩社員たちの志望理由を聞いて、私は初めて「翻訳出版のプロセスに携わりたい」と思うようになった。

志望理由に具体性を持たせたのは良いが、結局私は外国人で、相談できる知り合いがいないし、留学生の内定者なんてどのSNSを漁っても出てこなかった。日本人と比べるとなかなか不利な状況である。では、自分を売り出すためにはどうすればいいのか。1day仕事体験のアーカイブを自室で何回も見返して、ハッとした。国際ライツや翻訳出版の業務には、グローバルな感性が求められる可能性が高い。そして、私は「日本語作品の翻訳経験」「海外経験が長い」という武器を持っている。参考になるESがなくても、文章が中学生レベルでも、やりたい仕事に向いていることをアピールできれば、それで十分なのだ。

当時の私と同じように、一人で頑張っているあなたへ。自分が持っている武器について考えてみるのはどうだろうか。また、時には他人の力を借りてもいいと思う。

ES締め切りの日、大学構内で撮影した記念写真。薄すら積もった雪の上の足跡に少し物語性を感じてお気に入り。
海外で筆記試験を受ける前に、気分転換でアパート周辺を散策した時の写真。(ちなみに海外にテストセンターが本当にあるのか不安だったけど、ちゃんとありました!)

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