Be Water, My Friend
関東/大学院修士課程文系/国内・国外ライツ(海外出版)志望
いや、まいったね...…。
ボリューム満点のES、幅広い業務内容、溢れ出すキラキラ感。はじめて講談社の採用サイトを見た後は、数週間ほど現実逃避していた。選考という壁を越えるヒントを探すために読んだ内定者エッセイには、総じて「ありのままの自分を出せ」とある。
「ありのまま」とは?
そこで、「ありのまま」をノートに書いてみた。
・人前で話すのが苦手・ビビり・怠惰 などなど。
『アナと雪の女王』のエルサにも「お前はありのままじゃだめ」と言われそうな内容。しかし、先人たちのエッセイに背中を押され、重めの愛と丁寧に包装した自分らしいを込めた「ありのまま」のESを書き上げた。ちなみに、締め切りの日は記録的な大雪でとっても寒かった。
就活の原動力となった言葉がある。それは、漫画『ちはやふる』にある「やりたいことを思いっきりやるためには やりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ」という言葉だ。
就活に占めるやりたくないことの割合は、低めに見積もっても70%くらいだった気がする。自分の場合は、ES執筆や筆記試験をするたびに矢吹丈の如く燃え尽きていた。「それでも、『ちはやふる』の言葉に動かされて就活に取り組んでいる」そう語った面接での帰り道、ふと思った。「やりたくないことも思いっきりやること」これも私の「ありのまま」なのでは?
そこで、やりたくないことをやってきた道を振り返ってみると、「意外と自信をもって人前で喋れること」「計画的に取り組むこと」などが「ありのまま」に仲間入りしていることに気づいた。そして、感じた。「ありのまま」は意外と流動的なものであると。
ブルース・リーは「Be Water, My Friend」(友よ、水になれ)という言葉を残した。この言葉は就活や「ありのまま」を考えるヒントになると思う。現時点の「ありのまま」に固執するのではなく、就活を通じて変化する流動的な「ありのまま」を意識し、そこから放たれる強力なエネルギーが壁を壊すかもしれない。