発掘、ストーカー、ニャンちゅう
関東/四年制大学文系/編集(コミック)志望
危険生物ひしめく洞窟遺跡での発掘活動の経験。
趣味の裁判傍聴で目撃したストーカー犯の話。
ニャンちゅう(おっさん声をした猫のキャラクター)の声真似。
これらは私が講談社の面接の中で実際に披露した話(もしくは一発芸)である。
選考を振り返って実感したのは、どの面接も自分を偽ったり飾ったりすることなく、等身大で正直に話すことができたということだ。
それは、私が単に話が上手く、自分に自信があったからではない。
それどころか、面接の直前は誰よりも緊張していて、震える手で好きな『亜人』を読むことで気を紛らわせた。面接後も、結果発表までの数日間は一睡もできず、それならばいっそ眠るまいと、夜の街に友達を連れ回し、毎日のようにオールカラオケに明け暮れていた(おかげでカラオケの会員証には、いつの間にかゴールド会員の称号が……)。
自分にたいした自信もなく、大胆で物怖じしない性格でもない――そんな私が面接で自分自身のことを包み隠さず話せたのは、講談社の社員の方々が、私の話や、私自身をコンテンツとして面白がってくれたからである。
人間の本性が剥き出しになるような暗い物語が大好きなことや、罪を犯す人間への興味が発展し、趣味のひとつとなった裁判傍聴のこと。
ともすれば、悪趣味だと揶揄されたり、眉をひそめられたりするのではないかと不安になるような話題でも、面接官の方々は真剣に聞いてくれた。だから私も自分のありのままを安心して語ることができた。
とにかく、講談社の面接は、自分のこれまでの人生や経験、将来を見据えるにあたって、とても良い機会だった。
これを読んでいる方は今後、面接を控えている方も多いかと思う。ぜひ、等身大の自分を語ることに挑戦してみてほしい。
でも、やっぱり自分の話をしたり、内面を曝け出したりするのは怖い? 恥ずかしい?
大丈夫、そんな時は思い出してください。ここに、面接でおっさん声を披露した女子大生がおりますよ。