【アート旅】乙女心くすぐるデザイン展巡り in大阪
やってきました、芸術の秋🎨
「乙女心くすぐるデザイン展巡り」をテーマに、大阪で開催中の展覧会をはしごしてきました。
本記事は展覧会はしご旅のダイジェスト版で、各展覧会の感想・レポはそれぞれ別記事に改めるつもりです(投稿出来次第、本記事にリンクを追加していきます)。
それでは行ってみましょーう!
「アフィショマニ!ミュシャマニ!」展/堺アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)
近年、文房具や化粧品とのコラボも多いミュシャ。ミュシャを専門とする国内唯一の美術館が、JR堺市駅直結の商業施設内にあります。
豊富な案内のおかげで迷うことなくたどり着けます。
今回は「アフィショマニ(afficho mania)」=ポスターマニア という言葉が生まれたほどにポスター熱が高まっていた19世紀末頃のポスター芸術に焦点を当てた展示です。その当時の花だったミュシャの作品を中心に、ポスター芸術の先駆けとなったジュール・シェレや、日本でも知名度が高いロートレックのポスターもありました。
入館料は大人510円。安い!たしかに展示数は大きい美術館には劣るかもしれません(それでも1時間くらい鑑賞していましたが)。
ですが、絵画まわりの装飾など、かなり凝った展示なんです。たとえば、パリのビルディングの写真を背景に、ポスター画を展示するという手法!一時期パリの街はポスター芸術に溢れていたそうですから、それを意識してくれているのでしょう。
↓右奥みたいなかんじ!
一部レプリカがあるものの、原画を見られる感動は大きいです。なんといっても金のきらめき。これはデジタル画面やコピーでは表せません。この輝きあってこそ、ミュシャの華やかで麗しいポスター画が完成するのだろうと思いました。
というわけで、ミュシャの絵がお好きな方は是非とも生で見てみてください!
(どうやら東京の府中市美術館でもミュシャ展開催しているみたいですし)
ちなみに美術館の内装もミュシャだらけ。エレベーターの中も、エレベーターを出てすぐのホールも。なんならトイレの鏡まで!ミュシャ風の美空間づくりがなされていることが素晴らしいと思いました。
フォトコーナーが多数あり、ミュシャの世界に自分が入り込んで映え写真を撮りたい!という方にもおすすめです。
※感想&レポ記事を投稿しました!(2024/10/19)↓
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次の展覧会に向かうべく、昼食をとってJR堺市駅に戻ります。新今宮駅で南海線に乗り換えて、なんば駅へ。20分ほど電車に揺られたら、めざすは髙島屋史料館です。
「DESIGN MANIA~百貨店・SCのデザイン~」展/髙島屋史料館(髙島屋東別館)
てっきり南海のなんば駅直結の髙島屋のビルと繋がっているのかと思っていたら、まったく違いました。なんば駅を出て東に徒歩10分弱、いかにも繁華街な道を進むと、荘厳な建物が出てきます。これこそが髙島屋史料館(髙島屋東別館)です。
エントランスホールの右手奥にあるエレベーターに乗って3階の展示室へ。
アーカイヴス展示と企画展に分かれていましたが、かなり地続きに感じました。アーカイヴス展示は髙島屋の歴史を幅広く紹介する展示で、企画展はその中でも「広告」「衣服」「生活」「まち」を軸とした展示です。
ありがたいのは、観覧料が無料なこと!その割にボリューミーで、結局1時間ほど滞在してしまいました。
「デザイン」という観点から行くと、まずは婦人服の変遷が面白かったです。1936年に髙島屋婦人服部に迎えられたドロシー・エドガースという、日本生まれのアメリカ人によるデザインの洋服が人形に着せられて再現されていて(アーカイヴス展示)、それが自分の好みドンピシャでした。
およそ90年前のものということに驚きを隠せないのですが、良いデザインはやっぱり時代を超えるんだと思いました!
(リンク先に画像あり→高島屋史料館 企画展「DESIGN MANIA~百貨店・SCのデザイン~」9月7日から開催 | Fashion Commune [ファッションコミューン] (fashion-commune.jp))
また、髙島屋といえばバラの紙袋を思い浮かべる方も多いと思いますが、バラが取り入れられるようになったのは1952年。当時の社長が、
と発案したことに端を発するそうです。美に価値を置いているところがいい!ファンになりそう!(チョロい)
それから、東京メトロ日本橋駅B1出口にあるパブリックアートの元となった、日本橋の鳥観図が圧巻でした。
↓こちらはパブリックアートの画像です。
展示にはほかにもおもしろい!と感じたポイントが色々あったので、別記事で触れたいと思います。
※感想&レポ記事投稿しました(2024/10/26)↓
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ビル1階のフードコート(落ち着いていて、ゆったり休むのにちょうどいい♪)で少し休憩をはさんでから、今度は堺筋沿いに徒歩で10分程の距離を北上して日本橋駅へ。大阪メトロ堺筋線に乗り、約10分で天神橋筋六丁目駅に到着です。
「レトロ・ロマン・モダン、乙女のくらし」展/大阪市立住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」
天神橋筋六丁目駅8番出口すぐのビル8階にあるミュージアムです。
※3番出口に直結エレベーターがあるらしいです。後で知りました。
実は常設展が外国人に人気らしいこの施設。この日も団体さんがあちこちに。なんでも、昔の町並みを原寸大で再現していて、レンタル着物でエモエモ写真を撮れるのが人気のようです。
それも魅力的ではありますが、私のお目当ては企画展。明治~大正~昭和のレトロでかわいい女性向けのデザインを集めた展示です。
入館料は大人500円(企画展のみ)。ワンルーム展示ですがそれなりに広く、見ごたえは十分!ここでも1時間程滞在しました。
よくこれだけのものを収集したな、捨てずにいてくれたなと感心させられます。化粧品の箱やビン、ポスターやチラシ、マッチ箱やお菓子の空き箱まで……。
やっぱり化粧品関連が乙女心をくすぐりますね。かわいくって、趣向が違うものがいくつもあって。見入ってしまいます。
ちょうど日本でアール・ヌーヴォーが流行っていた頃のものも多く並んでいて、午前中に見たミュシャらの作品を頭の中で重ねながら鑑賞するのが楽しかったです。
女性向けデザインとは言いつつも、花王、ライオン、資生堂、カルピス、森永など、現代の私たちに身近なメーカーのレトロ商品パッケージや広告などが多数あるので、女性でなくても楽しめると思います。
さて、印象的だったのが実はお客さん。年配のおねえさまズが、「これあったわねぇ、使ってた!」「コレコレ!今の若い人はもう知らないわよねぇ」と昔を懐かしみ、しみじみなさっていたのが微笑ましくて。友だち同士で若い頃の話に花を咲かせてキャッキャしている様子がステキでした。
本展は、一部を除き写真撮影可。ということで、noteに記録したいと思い、ついパシャパシャ撮ってしまったので後日レポ記事を投稿します!
↓感想&レポ記事投稿しました(2024/10/9)
(会期終了が近いので、気になる方はお早めに!10月14日(月・祝)までです。)
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本日のはしご旅はこれにて終わりですが、最後にちょっと寄り道を。天神橋筋六丁目駅から谷町線で2駅先の東梅田駅へ。
おまけ パブリックアートby荒木飛呂彦ほか/JR大阪駅西口
高校生の頃、荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』にハマっていました。そんな荒木先生のイラストが大阪駅に設置されたと知り、見に行こうと思っていたんですね。でもちょっと遠いんですよ、JR大阪駅西口。
また後でいいか~と後ろ倒しにしていたのですが、アートデイにかこつけて今日こそ行ってやろうと思い立ち、よりにもよって一番遠いかもしれない東梅田駅から、てくてく歩いて行きました。
デザインが秀逸。「デザイン旅」の締めくくりにふさわしくないですか?!
写真も取れて満足し、帰ろうと歩き出したとき、すれ違ったギャルっぽい女の子の「ずっとコレ見たかってぇぇぇん!!」というドデカい声が聞こえてきました。「私もやでー!イエーイ!」と心の中で勝手に返事をしつつ、ギャルの心をもつかむ荒木先生はさすがだと思いました。
ちなみに、パブリックアートはほかにもあります。全部は見つけられなかったので、いつかリベンジしようかな。
◆展覧会情報
◇アフィショマニ!ミュシャマニ!展
場所 :堺アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館)
会期 :2024/08/03(土)〜2024/12/01(日)
休館日:月曜日、休日の翌日(9月17日・9月24日・10月15日・11月5日)
HP :堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館) (sakai-bunshin.com)
◇DESIGN MANIA~百貨店・SCのデザイン~展
場所 :髙島屋史料館(髙島屋東別館)3F
会期 :2024年9月7日(土)-12月23日(月)
第Ⅰ部:9月7日(土)-10月28日(月)
第Ⅱ部:11月9日(土)-12月23日(月)
休館日:火・水曜日
※10月31日(木)-11月8日(金)は展示替のため休館
HP :企画展|高島屋史料館 (takashimaya.co.jp)
◇レトロ・ロマン・モダン、乙女のくらし展
場所 :大阪市立住まいのミュージアム「大阪くらしの今昔館」
会期 :2024年07月13日(土)~2024年10月14日(月)
休館日:火曜日
HP :企画展「レトロ・ロマン・モダン、乙女のくらし」 | 大阪くらしの今昔館 (osaka-angenet.jp)
◆関連マガジン