米の飯と天道様はどこへ行ってもついてまわる【騙り部】
たまには創作を。(▶マガジン「騙り部(カタリベ)」)
いっつも家の外に出してもらえないのに、その日はみんな気が緩んでいたらしい。こっそり中学生のねえちゃんにくっついて家を出た。ねえちゃんがよく話している中学校ってどんなところなのか、この目で見てやろうってわけ!声をひそめて、こそっと陰に隠れる。どうやら上手く隠れられているようだ。誰にもなーんにも言われない。
そうこうしているうちに中学校に着いた。続々と生徒たちがやってくる。ねえちゃんの靴箱に入っているのは上履きだけだった。