1日10分/週2回】リーマンメソッドで高効率の筋トレ術
筋肉とウエイトが拮抗し心地の良い繋がりを愉しむときアラームが悲しく響く。スペシャルなボデーの構築にはそれなりの時間をあてねばならない。が、一部を除き誰もが好きなだけ筋トレできるわけではありません。そこで今回は忙しくお勤めのあなたが1日10分/週2回で理想のボデーを手に入れる。そんなお話をしてみましょう。
フリーウェイトとマシン
もしかして鍛えるためにはジムに行くことが欠かせないっと思っていませんか?フリーウェイトよりマシンの方が効果的だと。2022年のメタ分析によればそれを一般人に当てはめるのはやや早合点かもしれません。職業的なビルダーでもない限り、フリーウェイトもマシンも筋肥大効果に差が無いと結論付けている。何によって刺激されているかは筋肉にとってどうでもよいことなので、個人の好み、続けやすいスタイルを選ぶと良い。
(初々しい筋肉を思い出すとウエイトを担ぐだけで筋肉痛になりましたよね。大事なのは時間ではありません。破壊することです。)
時間の都合がつかない方なら、なおのこと家トレフリーウェイトがお勧めです。ウエイトを買って置くだけ、気が乗った瞬間に筋トレが始められる。
ただ1点、フリーウェイトであったとしてもマシンのような軌道は意識しましょう。完璧にやり終えたフリーウェイトは対象筋にその刺激がまざまざと残ります。
ダイレクトとサブ刺激
週2回の筋トレで筋肉が成長するトータルボリュームに達すること。そのためにリーマンメソッドでは独特なボリュームのカウントを行います。まずあなたの二頭筋を成長させるために週6セットのトータルボリュームが必要だと仮定するとアームカールを月曜と木曜に3セットづつこなすのが一般的。これをダイレクト刺激(意図的な活性化)と言います。
一方、背中を鍛えるはずのローイングでも二頭筋は使われているのでこの刺激はサブ刺激(間接的な活性化)としてきっちりカウント。無論、ローイングで二頭筋に1セット分の刺激なんて加わりませんから便宜上0.5セットとしてカウントする。
そうすると二頭筋を鍛えるセット内容に変化が起こる。月曜にローイング4セット、木曜にアームカールを4セット。この内容でも二頭筋が受け取るトータルボリュームは同じこと。でも、コッチはおまけに背中の進化まで領域が広がっている。
リーマンに求められるのは同時進行かつ括弧撃破。これは2024年のメタ分析に裏付けされたもので、サブ刺激の小数点もボリュームとして同等にカウントした方がリアルなトータルボリュームに基づいている。所詮、〇〇筋を鍛える××種目なんてものは人間が都合上ラベリングしたものに過ぎず関与した全て筋肉にとっては全ての刺激が刺激です。
肩トレなんかが良い例です。胸を鍛えるためにベンチプレスをやったなら肩のフロントはすでにXセット刺激を受けている。背中を鍛えるためにチンニングをやったなら肩のリアはすでにXセット刺激されている。あれ?でも肩のサイドは?
こうやって週のトータルボリュームを管理すると種目の選び、セットの割り振り、優先順位が付き、理想のボデーに対して多過ぎるとこも少なずぎることもない最適なメニュー作りが可能となる。
インターバルとコンボ
貴重なトレーニング時間の大半をインターバルに費やしてしまい、ボリュームが頭打ちを迎えてしまう。これサラリーマンあるあるです。あなたもインターバルは1分より3分取った方が良いなんて聞いたことがあるんじゃないでしょうか?実はこの研究、続きがありインターバル1分で5セットはインターバル3分で3セットと同様の筋肥大効果が得られる。さらに前回のジャイアント・ドロップセットでも明らかになった通り1分休むよりも3分休む方が時間制約上、早期に頭打ちを迎えます。ショートインターバルのデメリットは心拍呼吸器系がキツいこと(これは慣れたらやってける)それと直前に扱えていた重量は維持しずらいこと。(これはチートやドロップでやってける)その見返りに時間を大幅に節約できるのが魅力です。
このコインの裏と表のような関係を覆すのがコンボセット。コンボセットとは関わりのない筋肉群をショートインターバルで回すやり方です。例えば背中(チンニング&アシスト)60秒休む、腹筋(アブローラー&加重シットアップ)60秒休む、肩サイド(ドロップ)で3分の休憩に入り1セッション。これを繰り返す。それじゃクタクタになってセッションの最後ほう、力入らないんじゃない?っと思うかもしれませんが、背中、腹筋、肩は互いに関与し合っていないのでインターバルがオーバーラップし先発の疲労は十分に回復しています。(時間も1セッション7分しかかかっていません)
2023年の研究でも上半身系と下半身系のコンボで実験したら、従来アプロ―チよりも短時間で全く同じパフォーマンスを発揮している。初めこそ大変に感じるかもしれませんが、意外と休めているので力は出ますし、その見返りがかなりデカい。従来のやり方だとチンニングをし終えるのに20分は取られてしまいますが、そこに5分を付け足すだけで追加2種目が終わっています。