柳に風。
心が弱いから怒りで自己防衛する。
心が強いなら折れたりはしないのだろうか。
心が強いと聞くと刺激に強く屈強な反面、鈍感に見受けられる。
心が強いのでは無く衝撃や刺激を上手く跳ね除けたり、そもそも衝撃を衝撃と思わず、他者の悪意に気付かず過ごせる変形型。強靭な心は要らないので特殊素材の様なやり過ごせる心が欲しい。人の機微には敏感で向けられた悪意にはするりとやり過ごせる情緒深い心。
そんな心が私は欲しい。
「誕生日何欲しい?」
夏の終わりの年越しイベントに聞かれた時、物より心の熟成さが欲しくなった不惑の女の独り言。
大人は存外大人じゃ無いのよと、あの日の私に教えたい。