婆ちゃんの不思議な体験話① ~大きな牛~
子供の頃にな、夕方に妹と川べりを歩いて家に帰っていたら
「カップリ、カップリ」
って、言う音が前のほうから聞こえてきたんや。
よく見ると大きな牛が川の水を飲んでる。
見たこともない大きな牛で
怖くて怖くて震えてその場で立ちすくんでしまったんや。
そうしたらどこからか声が聞こえてきて
「履いている下駄を脱ぎなさい。そして妹をおんぶして走れ。」
婆ちゃんは言われるがままにして走ったんや。
どこまで走ってええかわからんからずっと走ってたら
「もう大丈夫や」
って聞こえたから妹を降ろして後ろを振り向いたら
大きな牛はいなくなってた。
不思議な話やろ?
大人になってから神さんと話ができるようになった時に
この時のことを聞いてみたら
「下駄は足音が鳴らないように。妹はまだ小さい。走っても遅いから。」
って言ってたよ。
面白い話やろう?
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