『月がきれい』
どうも、横浜駅から徒歩5分ほどの場所で美容師をしています。さっきーと申します。
先日『月がきれい』という埼玉県は川越を舞台にしたアニメを観ました。
少しシャイな男の子安曇(あずみ)小太郎くんと、陸上部で活躍こそすれど、やはりこちらもシャイな水野茜ちゃん。
そんな二人の恋模様を描いた作品です。
・アニメの公式サイトのリンクを貼っておきますので、是非。
まず何よりも勝るのは、その純真無垢さ。自分が中学生の時をとても思い出しました。大人になってからは、恋愛には恋心以外の感情がどうしたってついてくるものです。
仕事への影響、収入面から考える今後の展望、結婚、出産、マイホームなど、そんな大人の事情には一切触れない、ただただ好きな人と一緒にいたい。そんな二人は中学三年生になり、クラス替えを機に知り合います。
お互い同じクラスにいることは知っていれど、接点もなく顔見知り、その状態で奇しくも同じ日の同じ時間、お互いに家族との夕食で訪れたファミリーレストランで遭遇してしまいます。
ここのシーンでの安曇くんがなんとも中学生の男の子らしく、まだあまり知らない同級生の前で本当はジュースを飲みたいのを隠し、コーヒーを注ぎます。
そういった可愛さのある安曇くんと、部活のジャージでファミレスに来るのは恥ずかしくなくても、家族でファミレスに食事に出かけ、まだあまり知らない同級生に遭遇してしまったことは恥ずかしいと感じる水野さん。
この中学生らしい二人の恋模様がとても心に刺さり、応援する気持ちと、むず痒さ、時には苛立ちを感じさせてくれるアニメで、アニメというよりはリアリティのある、本当にあったお話を見ているような、そんなストーリーでした。
この良い意味でのリアリティ、作品を最後まで見ると、リアリティがなくてはならなかった理由がわかります。
基本的にネタバレ要素を書きたくはないので、是非全13話を観ていただきたいのですが、きっと僕がここに綴っている言葉の意味が最後にはわかっていただけるとおもいます。
例によって髪の毛のことについて話しますと、正直そこまでこの作品には再現ができるかがどうなのか。という話は無縁です。
主人公の安曇くんの友人のロマンくん。このキャラクターのみ派手な髪の毛をしているのですが、強いて言えば中学生でこんなに派手にして怒られないこの世界、美容師としては是非三次元の日本も見習ってほしい。
水野さんは陸上部なので、部活中は髪の毛を結んでいるのですが、おろしている時とのギャップがとても素晴らしいです。浴衣を着るシーンでの纏めてあげている姿もとても素敵で、日本人の美しさを最大限に引き出すその姿はまさに可憐で、上手に褒められない安曇くんが可愛くもありました。
文芸部に所属し、小説を書くことに励んでいる安曇くん、運動と文学とステージは違えど夢を追う二人には輝くものがあります。
もちろん、ただただのほほんとした作品ではなく、中学生ならではの友人関係や受験、部活を取り巻く悩みも描きながら、物語は進んでいきます。
大人になってしまった僕はもう、中学生に戻ることはできませんが、これから中学生になる子たち、いつかできるのかもしれない自分の子供には、こんな中学校生活を歩んでほしい。そう思えるような素敵な作品でした。
現在『月がきれい』はhulu・dアニメストア・U-NEXTにて配信されているようです。是非ご登録を!(回し者ではありません)
そして
僕が中学1年生の時。初めて彼女と一緒に帰ったところ、自宅に着くなり母親に開口一番
「あんた今日誰と帰ったの?!」
と少し怒った口調で言われた。
緊張して彼女とは何も話せず、手を繋ぐなんてもってのほか、彼女の家の前で、「またね」と伝えることしかできなかった。卑しいことなどなにもしていない、ただ同じ空気を感じて歩いただけ、それだけでも幸せを感じていた僕の心に、この親のたった一言が深く深く突き刺さった。
どうか世の中のお父さんお母さん、お子様がよそのお子さんとお付き合いをする以上、大人として教えなくてはならないことはたくさんありますが、温かく見守ることも大切です。子供の心は親が思う以上に繊細だ。
そして、もしかしたらこの文章を読んでいる学生の君に伝えたい。
親の情報網を甘く見るな、奴等はいつでも君を見ている。