経営なんて思い通りにならないことばかりですが「諦め」から入るとうまくいくことが増えるかもしれません
採用した子が1ヶ月の研修を終えた直後に飛んだ。
営業中に製氷機が突然動かなくなった。
閉店時間を過ぎても帰ろうとしないお客さま。
どう考えても今月の売上げが足りない。
経営とは、とにかく思い通りにならないことの連続です。
しかも残念なことに、災難なことってたいてい、なんでこのタイミングで?!ってときに起こるものです。
私はイレギュラーな出来事にあまり強いほうではないタイプなので、上記のように何か問題が起こると、今までは無性にイライラしたり、ひどく不安になったりしていました。
そのたびに夫は「そんなのしょうがないじゃん」って言うんですけど、この言葉がすごく嫌いで、ムキになって何がなんでもやり通そうとすることもしばしばで。
でもそういうときって間違いなくうまくいかないんですよね。
しかしこういうことを何度も繰り返していくにつれ、さすがに私の脳みそも学習したのか、諦めることを覚えはじめました。
そういう人は一定数いる。
人はなかなか変えられない。
むりなものはむり。
仕方ないものは仕方ない。
というふうに。
これらは一見ネガティブな言葉に聞こえるかもしれません。逃げているように思われるかもしれない。
しかし諦めるという選択肢が自分の中に増えてからというもの、ハプニングが起きても以前ほどのストレスは感じなくなり、問題解決もスムーズになってきたように思うのです。
今日はこの、問題解決のスタートを「諦めから入る」という方法をお勧めしてみます。
私が飲食店の女将を8年間やってきた中で3本の指に入る気づきです。
目的を達成するために諦める
飲食店にとっての日常的な困りごととして、悪天候があります。
春先や秋の台風シーズンなど、稼ぎどきの週末に限って毎週雨!なんて月もあったりして、天候にはしばしば悩まされます。
でもまぁ、雨の日はヒマだという定説は大昔から何度も証明されている事実で、あるていど仕方のないことです。
ときどき例外のお店もありますが、大多数のお店は、雨が降ると普段より明らかに客足が落ちるのです。
気象庁のデータによると、2020年に東京都で1日10ミリ以上雨が降ったのは69日でした。これは一年のうちのたった18%です。
売上を上げるために何か対策するのなら、集客するのが困難で、かつ年に18%しかない雨の日について考えるより、それ以外の日について策を練る方が、私は建設的だと思うのです。
元オリンピック陸上選手の為末大さんは、著書「諦める力(プレジデント社)」の中でこんな話をしています。
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