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青果物流通業に参入

こびと農園では、野菜の生産だけではなく
市場から仕入れて、流通会社へ青果物を卸したり
一般のお客様に販売したりと八百屋の仕事もしています。

なぜ、流通の仕事もするようになったのか。
背景と参入までの道のりの記録です。

創業時の資金調達の難しさ

多くの方は、いわゆる農家は農産物を作るのが仕事で
販売は市場、JA、スーパーなどが担っていると思います。
きちんと流通の仕組みはできているのに
なぜ、わざわざ本業から外れた仕事をしようと思ったのか。

背景には、農業だけでは生活が難しいこと。
資金調達のために業種を増やした経緯があります。

就農までのストーリーの中で
私は就農時に東京都内の生産緑地で30aの畑を借りることができました。
これはかなり奇跡に近いことで、就農時に30a借りることは容易ではありません。
しかし30aでは、地方の規模から比べると猫の額ほど。
都内の農家と比べても生活ができる水準にはとても達していません。

また、新規就農者には次世代人材投資資金という補助事業が設けられており
当面の生活資金や投資資金の支援がありますが
この事業の対象となる地域が限られており
残念ながら生産緑地地区は対象外となっています。

加えて、就農して市町村から
認定新規就農者として認めてもらうことで(就農5年まで。以降は認定農業者として認定制度がある)
農業に関する融資や補助事業などを受けることができるのですが
就農地域でその制度が整っていないと
認定を受けることができず、補助事業はほぼ受けることができません。

私は農業に関する資金調達が全くできない状況でのスタートとなることが分かり
自己資金ではとても不安だったため
融資を受けることを決めました。
補助金に関しては、創業支援の補助金を取得したのですが
そちらの内容はこちらに記載しています。


腹を括らなければならない

融資を受けるといってもどこから借りたらいいのか。
どうやって借りたらいいのか。
農業に関する融資は、JAや日本政策金融公庫などが主に挙げられますが
それ以外で借りるにはどうしたらいいのか。

東京都が行っている「女性・若者・シニアサポート」という創業向けの融資制度があることを知り
武蔵野市での創業や融資の相談を行っている窓口に相談に行きました。

やはり農業だけでは収益が低く、事業の発展性も乏しいため融資は困難であることが分かり
収益性の高い事業を行う必要があることが分かりました。

どうしたら事業を発展できるのか。
そもそも融資を受けてまで仕事をする必要があるのか。
色々事業を手掛けることは実務的に可能なのか。
家族と何度も話し合い模索しました。

今までの経験や人脈から青果物流通の仕事に着目し
この仕事であれば、農業を発展させることもできるし
今までの経験を活かして仕事ができるのではないかと
家族の協力も得ながら、流通業の仕事に参入することを決めました。


次回は参入に向けてのお話し