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蓄熱材の技術を医療分野に展開したい【ヤノ技研×プロダクトデザイン】

 ヤノ技研では、-21℃から87℃の範囲で一定の温度にコントロールできる蓄熱材の技術を生かし、ビニールハウス向けにハウス内温度を一定に保つための「省エネ用蓄熱カプセル」の製造販売を行っています。しかし、コロナ禍により温室農業が低迷し、省エネ設備に対する投資意欲が減少したため売上高が大幅に減少してしまいました。

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 そこで、蓄熱材技術の新たな用途として医療試料用簡易低温輸送装置を開発中です。山間部などに住み通院の難しい高齢者の検体を検査拠点まで宅配便などを使って低温輸送で運ぶことにより、高精度に検査を行う仕組みの構築を目指しています。具体的なターゲットとしては医療機関や検査機関、自治体を想定しています。

 担当メンターの小林氏の紹介により候補ユーザーである検査会社を訪問したところ、協業の手応えが得られました。そこで、検査検体容器を封入した状態で簡易宅配便に収納できるサイズに収めるなど検査会社のニーズに合致する「医療用検体簡易低温輸送装置」の設計を行い、製作した試作品の性能評価に基づいた改良を加えていくことを目標にしています。

メンターの小林氏は「医療分野に新たなサービスを展開するうえでデザインの力が求められる。具体的な協業の可能性が見えているのでがんばりましょう」と呼びかけました。

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