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「美」を国家プロジェクトにする意味(ルーマニア)

20世紀前半から、「加齢の研究(食事・美容・スキンケアなどあらゆる観点から、透過の仕組みと美しく歳を重ねるための研究)」が国家プロジェクトとして始まりました。

ルーマニア観光局HPより

私はかつて『ジェロビタール』(GERO(老い)VITAL(生命力))という化粧品と仕事で出会いました。
幾度か研修を受けて、その化粧品を学びました。

それはルーマニア発祥の化粧品で、聞けば聞くほど興味深い
ルーマニアの“秘密”の美容の歴史がありました。

社会主義時代(1945-1989)のルーマニアでは
美を国家プロジェクトとして取り組んでおり、
老人病学と加齢学の母といわれた故アナ・アスラン博士がジェロビタールの開発にあたったのでした。

ジェロビタール治療を受けた人たちは、高年齢にもかかわらず肌がつやつやと精気がみなぎり、実際の年齢よりも若くみえます。
アナ・アスラン博士自身、90歳を越えても、現役で国立老人医学研究所所長を務め、国際会議・医学学会や内外での研究講演に駆け巡る多忙なスケジュールを精力的にこなしていました。シワやシミひとつない美しい肌を保ち、その暖かい人柄は皆の敬愛の的でした。

GH3 HPより

私が当時とても興味をもったのは、この国の「美」の国立病院に
通っていた世界中の名だたる歴史的な方々でした。
チャップリンや、マリリンモンロー・・・マイケルジャクソン・・・

HPより
温泉保養地 バイレ・ヘラクラネ

ルーマニア南西部にあるこの温泉保養地では、ローマ神話の英雄ヘラクレスが怪物を退治した時に傷を負い、この地に湧く温泉で体を癒したという伝説が残っています。

チェルナ峡谷からの清らかな水、薬効のある温泉の鉱泉水は古代ローマより「ヘラクレスの聖なる水」と呼ばれ、入浴療法として治療に用いられてきました。


私自身は、ルーマニアの国立病院には、行ったことがないのですが、
以前ロシアに仕事で行ったときに、
ルーマニアの国立病院と同じように、美容を中心としたとても大きな国立病院施設がモスクワにあり、仕事をご一緒していた関係で中に入れていただきく機会がありました。
いくつかの施設を見せていただいたのですが、社会主義時代からの建物に入ったとたん、なかなかの緊張感に包まれまれたのを覚えています。

ルーマニアの国立病院もこんな感じかと想像してみたりして。
室内の雰囲気のせいなのか、照明のせいなのか・・・、
ちょっと、帰してもらえなかったらどうしようと不安にさえなりました。
建物の雰囲気がそうさせるのかしら?

私が見せていただけた施設は、ほんの一部でしたから
きっと、もっと奥に美の秘密が隠されていたのだと思います。
(ロシアについては、また別の機会に書こうと思います)


不老不死への願いは、私たちの価値観とは違う意味があるのかもしれません。
普段触れることのない、社会主義国家が考えていた美容の研究や歴史など
こんな世界があるのかと知るきっかけになった化粧品との出会いでした。





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