2024年映画感想No.11 若武者 ※ネタバレあり
二ノ宮隆太郎監督らしい厭世と自己嫌悪
ユーロスペースにて鑑賞。
他の二ノ宮隆太郎監督作同様、強烈な厭世感と自己嫌悪に満ち満ちた登場人物たちが描かれている。世界がおかしいから自分の人生が壊れているのか、自分が壊れているからこの世界もおかしいのか、その行き詰まりを解決する方法が見つけられないことで破滅の予感だけが膨らんでいく危うい若さが心に残る。
胸の内側にパンパンに憎しみを抱えた坂東龍汰演じる主人公のワタルも、まるで通り魔のように他者のモラルを攻撃的する髙橋里恩演じるエイジや