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散文集

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見たものをそのまま書いただけ あるある
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#思い出

走馬灯

「泣き虫毛虫はさんで捨てろ」
泣いている私
気持ちに合う言葉が無い
初めて、世界が 私とあなたに分離された瞬間

じいちゃんが、ボルトの入った重い足で、アスファルトをべったり蹴りながら走る、追いかける、車の来ない道
平たく固まった指先で南京豆をむいてくれる

ねこのガラス細工を割ってしまって、あんまり悲しくて申し訳なくて、わざと、自分のじゃなくて良かったって言った
私はいつも伝えられない
怒られた

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