マイク・チェスリック『Hundreds of Beavers』新人トラッパー対ビーバー軍団の死闘
マイク・チェスリック長編一作目。マシュー・ランキン『The Twentieth Century』が公開された際、"ガイ・マディンが撮ったモンティパイソン映画だ!"などと呼ばれていたが、今度は"ガイ・マディンが撮ったルーニー・テューンズ"が登場したらしい。19世紀アメリカ、アップルジャックのセールスマンである主人公はパーティでしこたま酔っ払って、リンゴ畑を焼き尽くしてしまい、食料を得るために雪山に入り、そのまま何百頭ものビーバーを倒して北米最大のトラッパーになることを目指す、という話。時代背景もあってかモノクロでほとんど台詞がなく、予算の関係か背景がアニメだったり、ビーバーなどの動物も質の低い(そして絶妙にムカつく顔の)着ぐるみだったり、そもそものハイテンションでナンセンスなギャグがルーニー・テューンズそのものということもあっての上記の言葉なんだろう。しかし、考えてみるとルーニー・テューンズ的な誇張された身体の動きってサイレントのコメディ映画のそれと似てるよなと。あとは『ルパン三世 カリオストロの城』とか『ぼくの伯父さん』とか『キートンのセブン・チャンス』が結構まんまな形で引用されていた。変な映画でした。
・作品データ
原題:Hundreds of Beavers
上映時間:108分
監督:Mike Cheslik
製作:2022年(アメリカ)
・評価:80点
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