KnightsofOdessa
東欧/旧ユーゴ/カフカス/中央アジア映画研究家。好きな女優は必ず寡作。筋金入りの非線形天邪鬼。2024年はエストニア/モンテネグロ/韓国を中心的に。2020年代はカンヌ映画祭のコンペ作品をコンプするぞ!
依頼等はknightsofodessa0715 at gmail まで!
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Sofia Bohdanowicz『Measures for a Funeral』キャスリーン・パーロウを知り、その"音"を蘇らせること
人生ベスト。ソフィア・ボーダノヴィッチ(Sofia Bohdanowicz)長編五作目。自身の分身とも言えるオードリー・ベナックを主人公に据えた一連のシリーズ最新作にして集大成。彼女はこれまでの作品群の中で、物質や場所や行為を通して記憶や記録を蘇らせてきた(ICAの特集上映では"Archival Detective"と呼ばれていた)。短編が多かったこともあってか、基本的には物質なら物質、行為なら行為というように、テーマを絞って描いてきたわけだが、今回は集大成ということもあって
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ラドゥ・ジュデ&クリスティアン・フェレンツ=フラッツ『Eight Postcards From Utopia』チャウシェスク以降のテレビCMから社会を垣間見る
ラドゥ・ジュデは最新ドキュメンタリーを2本、ロカルノ映画祭2024に出品した。本作品はその片割れである。本作品は哲学者クリスティアン・フェレンツ=フラッツと共に作り上げた、チャウシェスク政権崩壊後のルーマニアで放映されたテレビCMを8つのジャンルに章分けして分類した映像論文のような作品である。日本のCMに慣れた人間から見ると海外のCMは結構宣伝物と関係ない部分でドギツいものも多いという印象だが(大学時代に海外のCMを研究する授業があった)、本作品ではそのドギツさに加えて、CM