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Jean-Michel Tchissoukou『The Chapel』コンゴ共和国、教会建設騒動顛末記

Jean-Michel Tchissoukou長編一作目。1942年、コンゴ共和国ポワントノワール生まれの彼は、フランス国立視聴覚研究所(INA)やオコラ(仏レコードレーベル)で映画を学び、帰国後は国営テレビ局で10年間働いていた。1970年に中編映画『Illusions』を発表、1972年にはサラ・マルドロール『サンビザンガ』の撮影にアシスタントとして参加した。その後、初長編として発表した本作品はFESPACOにて"真のアフリカ映画"賞を受賞し、国際的に認知された最初のコンゴ共和国映画の一つとなった。時は1930年代、川沿いにある小さな村で騒動が広がっていく。村長がキリスト教に改宗し、教会建設が始まったのだ。これを期に村での影響力を拡大したい神父は、現場監督や村長を駆り立てる。一方、別の村から来た青年アドゥキは本来キリスト教関係者のはずが、熱心な両親に無理矢理教会に入れられたせいで反動的になっており、教会建設が何も村に益をもたらさないと知る村の若者たちを束ねていく。そこに、傲慢なフランス語教師や影響力を失いつつある祈祷師が加わり、小さな村で権力者たちのぶつかり合いが表面化していく。自身も現地人なのに他の村人に威張り散らす現場監督が妻の治療のために祈祷師を頼ったり、こちらも現地人の教師が村長の娘に横恋慕して教師の権力を振りかざすなどの"二重化"を上手く捉えており、センベーヌ・ウスマンっぽさも感じた。ただ、基本的には誰かが誰かの家に行って喋るという御使いクエスト状態だったので、そこまで面白味は感じず。

・作品データ

原題:La chapelle
上映時間:80分
監督:Jean-Michel Tchissoukou
製作:1980年(コンゴ共和国)

・評価:50点

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