映画 『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』
1943年スターリングラードの戦いに負けたドイツで、戦争反対を訴えるビラを撒いた若者を取り調べるゲシュタポ。
スターリングラードで、独ソの戦死者は合計で100万人という途方もない数で、当時の若者にも衝撃的な出来事だったと思われる。でも政策（戦争）は、簡単には変更できない。作中の狂気の裁判官（フライスラー）は、戦争遂行の化身ともいうべき人物だ。
抑制の効いたトーンで割と淡々と進むが、狂気の裁判からは急転直下の展開で、同情も涙も流せないうちに映画は終わる。そのスピード感も史実に近いということも、考えさせられる。
