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映画 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』

身を削ってセルマになったビョーク
息子の先天性の疾患を治すために、お金を貯めていた視力を失いつつあるチェコからの移民女性。お金の要求してきた警察官を殺してしまう。

セルマと生きていた感じのビョーク

ラース・フォン・トリアーが創り出した、世界一不幸な母親と、彼女(ビョーク)のスキルと音楽が創り出したミュージカルの二重構造。どちらのカットインも衝撃的で、あらゆるシーンが新鮮に見える。それでも悲惨な話の骨子は変わることなく、最後の胸糞なシーンで幕を閉じる。

見事な歌とダンスと共に悲劇は進む

ミュージカル=楽しいの定格を打ちこわし、音楽を生きるための「もがき」と捉えた映画。何でも器用に演じるカトリーヌ・ドヌーヴに対して、話の厳しさと演技への戸惑いがそのまま現れた非ミュージカル部分。自分の身を削って演じてくれたビョークに感謝しかない。そんな幾重もの思いが過ぎる映画。

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