2月詩 まとめ
1日
「ピッチカート」
ピッチカート 弾く 短い恋の予感 騒ぐ 隙間も与えず
ピッチカート 細かい 仕草も気になりだしたら とことん溺れるまでさ
g線上の坂道の1番下に君がいる
追いつけそうで届かない
憧れ 眩しい
6日
「あなたにしか出来ない事」
一つしかない 太陽!
一つしかない 宇宙
一つしかない 日本!
大都会 東京
あなたにしか出来ない事は
もう存在しないのかもしれない
「それでも僕は」
夢を見ている
今日も
世界を動かす歯車になっても
眩しいミラージュの向こうから聞こえて来る
宴の声が 冷たい重力を振り解いてくれる
単純な答えを手に入れるために
明日も僕は遠回りをする
7日
#ULTRACELL5
そういう世界がある
日曜の賑やかな晴れた午後
新鮮な果物と宝石のような魚介
建物と建物の隙間の黒い水溜まり
現実を見てない3体の着ぐるみに
君も吸い取られる
美味しい 殺し屋
9日
「輪」
こっちはまだ真夜中
作業着に着替えたら
4人ひと組で始める
重たい歯車を回す
何分も何時間も
やがて暗闇は沈黙を迎え
朝の緞帳が上がる
明日の筋肉痛が働いた証になる
12日
「本」
その本とあの本は仲が悪いかもしれない
二人とも別のことを主張しているから
もう優しいなんて言えないけれど
そんな2人を受け止めてみる
当てはまる言葉に出会えるまで未踏の地を行く
#言葉の添え木
「ノイズ」
僕はそんないいひとじゃない
だからたまにはノイズを浴びる
痛みはないけど返しがついて離れない
眼鏡についた虹を拭いたら
雨が降り出した
逃げ出したい夜 止まらない声
強くなる 伏線を回収するまでに
14日
#ULTRACELL6
今日は悪いことが起こりそう
予想は的中した
そんな時は
予想が的中した!
と喜んだらいい
言葉は猫のように自由で気高い
21日
薔薇です
砂漠に咲く薔薇です。
周りは砂です
なんで咲くのか分かりません。
薔薇です!
ただ、それだけです
#ULTRACELL7
19日
「盲目」
比喩表現 分かっているけど
恋は盲目
なんて 奇妙な言葉だろう
君の事だけ見ているのに
#言葉の添え木
24日
「Give and Take」
優しい人になるには冷たい心をもつのさ
いくつも並べた泥団子 サッカーボールで砂になる
Give and Take 世界は平等じゃないよ
暗いニュースが腕に刺さった
Give and Take 空気の鎧を脱いで
人通りの隙間を抜ける
26日
「中華街」
中華街で一番明るい通りを歩くと
右から左から
「甘栗いかがですかー」
「お兄さん食べていきな」
なんてご陽気な声
ごめんなさい まだ怖いんです
家族と来てるなら家族じゃないふり
友達と来てるなら他人のふり
自分の身は自分で守らないと
この時代は難しい
中華街で一番明るい通りを歩くと
右から左から
「甘栗いかがですかー」
「お兄さん食べていきな」
なんてご陽気な声
ごめんなさい まだ怖いんです
家族と来てるなら家族じゃないふり
友達と来てるなら他人のふり
自分の身は自分で守らないと
この時代は難しい
28日
顕微鏡を使わないと見えない
小さな世界から
ビックバンのエネルギーが放出されていく
分裂と結合を繰り返して
科学者を翻弄する生命体になる
#ULTRACELL8
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