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芝居の時間

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芝居や演劇のつくる・みるにまつわるマガジン。 人生は歩き回る影帽子、あわれな役者だ!
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2022年8月の記事一覧

二年間、みんな演劇をやっていたのだ。

二年間、みんな演劇をやっていたのだ。

 劇団員の小林が、8月31日(水)のオンラインイベント告知にあたってこんなツイートをしていた。

 自分のところの劇団員が書いたことなので、手前味噌で恥ずかしいのだけれど「それな!」とはまさにこういうときに使うにふさわしい。

 それな!
#U3シアター 再生する演劇-第1回- 【 #獣の仕業 】2022年8月31日(水)20:00〜
コロナ禍で獣の仕業が作った映像2作品「タイトル」「See y

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坪内逍遥が翻訳したマクベスを、さらに翻訳する。

坪内逍遥が翻訳したマクベスを、さらに翻訳する。

 自劇団で10月にシェイクスピア「マクベス」を上演することにした。
 シェイクスピアは劇団としては「オセロ」「空騒ぎ」「ヴェニスの商人」に続いて本作「マクベス」で四作品目となる。

 多言語の古典脚本を上演するとき、脚本家と同じくらい翻訳家は重要だと私は思う。上演チラシや公演概要に脚本家の名前はほとんどの場合掲載されているが、翻訳家の名前が載っていないことは結構多い。私は脚本も書くし、たまに短い簡

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よくある語尾上げ・助詞上げ話法

よくある語尾上げ・助詞上げ話法

 某ゲーム会社の新作発表会をオンラインで見ていて気になることがあった。ゲームについてプレゼンで喋っている人たちが一様に「語尾上げ」「助詞上げ」話法だったのである。

「語尾上げ話法」「助詞上げ話法」の「上げ」は発話するときの声の音程のことだ。言葉の語尾に当たる部分や、助詞(てにをは)にあたる太字部が、他の箇所と比べて音程が高くなっていることが特徴。語尾上げと助詞上げ、それぞれ検索するといくつかヒッ

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キャスティングはたのしくて、むずかしくて、たのしい。

キャスティングはたのしくて、むずかしくて、たのしい。

 先日、十月に自劇団「獣の仕業」で上演する芝居のキャスティングを決定した。
 昔からキャスティングがとても苦手だ。
 あれもいいこれもいい、あっちもいいしこっちも捨てがたいと考えている内に考えが何周もしてしまって訳が分からなくなってしまう。どれもこれもいい感じでひとつを選ぶことができない。つまり、分からなくなるのは大抵座組の俳優さんの芝居がいいとき、特に、どんなタッチのお芝居も一通りできるような方

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