脳神経外科で「肩こり」と診断された話
変な病気じゃありませんように。この一週間、軽く追い詰められていた。けっこうすごいめまいが続いていたのです。朝起きた時には「あれ? もう治ったかな?」というくらい感じないのだが、時間が経つにつれてしつこいめまいが調子に乗ってきやがって、夕方にはもうPCに向かうのがつらいくらいに視界がずるぅっとズレる。液体のりをつけすぎた紙を押し付けるみたいに、視界がゆっくりずるぅっとなる。不快だし、こわい。
一応めまいの種類を確認
めまいにもいろいろ種類があるらしい。ググってみると各クリニックがじゃんじゃん情報を流してくれている。
「回転性」「浮遊性」など、みんな名前のまんまな感じだ。私のはというと、「動揺性」に近かった。グラグラ上下に揺れを感じる。揺れの種類によって疑われる病も違うらしかったが、みんななんだか恐ろしげな名前だしそこまで素人が考えても仕方ない! とりあえず当事者が判別するしかない揺れの種類だけ、説明できるようにしといたらもうあとはお医者様の領分である。
MRIほか、異常なし
感じる揺れの種類や強く感じるシチュエーションなどを問診した後は、そのままササッとMRIを撮ってくれた。それから、天板の上に乗って重心のグラつきの傾向を測る機器による平衡感覚検査。(途中目をつむるよう指示されるんだけど、これがとてもグラグラする。)
さて各種結果はというと、異常なし。「脳の危険な病気からくるめまいではないのでまず安心してください」。担当してくれたのが本当に優しい先生で、まず初めにきっぱり言ってくれたので相当安心した。なーんだ、良かった。しかしではこの確かな揺れはなんなのか、というと、
結果、肩こり
えっ、って声が出ました。だって聞いたことないし。詳しく聞いてみると(本当にいい先生)、ざっくりこんな感じだった。
そもそもめまいとは、脳が認識した上下左右の位置と視覚情報で入ってきた位置情報に差ができることで発生するらしい。で、脳が位置を認識する判断材料の一つに、両肩の筋肉の緊張・弛緩の具合も含まれているそうなのだ。それなのに肩こりのせいで左右のバランスがバグり、結果脳に伝えられる情報もバグってしまう。「あれ!? 思てたんと違う」と叫ぶ脳。慌てて修正した結果、めまい。
脳ってすごいですね。そんな複雑なこといつも一瞬でやってくれてたんだ。初めてみる自分の脳の輪切り写真(MRI)を見ながら、めちゃくちゃ納得しました。葛根湯など血行を良くして肩こりを和らげる薬をいただいて帰宅。薬はよく効いて、一週間で跡形もなく完治。
こわい病気かと思ったら意外な原因が判明したお話でした。
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