堂場瞬一著『ボーダーズ』集英社文庫
新作ということで久々に手にした堂場作品。出張の行き帰りのお供として購入。今回、作品の解説も読んでみた。フレームという設定や演出の妙を褒めていた。これだなと。自分にとっての違和感は。登場人物の葛藤、苦しみが入ってこない。学生運動に関わった人は、何かしらの想いを持っているだろうから、今回の犯人側の登場人物として出てくるのは、理解は出来るが、何故、この人が?という部分に重みがない。共犯者もしかり。もしかすると、堂場作品は、設定や、技術を味わうということが、楽しみ方なのかもしれない。