![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170701607/rectangle_large_type_2_1039dd4769475d7ec7a2da366248ec22.png?width=1200)
【詩】足取り
都会での仕事は
慌ただしい
いつもスタスタ歩く道に
何があるかなんて気にしない
ただ目的地に向かって一直線
ところが
同じ道をゆっくり歩いてみると
思いのほか
ゆっくりと歩いている人が多いことに
気がついた
華やかな香りが漂うパン屋さん
パンジーの寄せ植えに水やりをする御婦人
手入れの行き届いた古い祠
子どもの声が響く横道
ゆっくり歩くからこそ
見えるものがあることを
知った
どこに行くために
あれほど
急いでいたのか
ふらっと立ち寄った喫茶店
ブレンドコーヒーへ僕は問う
たましいの歩き方と
からだの歩き方を
合わせるために